米RealNetworksは,2005年第2四半期の決算を米国時間8月2日に発表した。売上高は前年同期の6550万ドルと比べ26%増加し,過去最高の8270万ドルを記録した。会計原則(GAAP)ベースの純利益は470万ドル(1株あたり利益は3セント)で前年同期の純損失460万ドル(1株あたり損失は3セント)から黒字に転じた。

 同期の純利益には,米MusicNetに対する投資の売却に関わる利益およそ760万ドルも含まれる。この利益は,新しいRhapsody音楽製品関連のマーケティング経費650万ドルを相殺する形になった。独占禁止法違反の訴訟に関する費用のおよそ470万ドルを除いた場合,同期の純利益は940万ドル(1株あたり利益は5セント)となる。粗利益率は,前年同期の67%から70%に改善している。

 EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は640万ドル。前年同期は150万ドルの損益を計上していた。独占禁止法違反の訴訟に関する費用を除いた場合,EBITDAは1100万ドルで前年同期の130万ドルから大幅な増益となる。

 RealNetworks社会長兼CEOのRob Glaser氏は,「収益性と売上高を伸ばすとともに,有料デジタルメディア・サービスの加入者数が200万人を超え,着実な進歩を続けている。特に,合法に音楽を無料で配信するサービス『Rhapsody 25』の立ち上げと,有料音楽サービスの加入者数が115万人を超えたことをうれしく思う」と述べた。

 事業別でみた場合,消費者向け製品およびサービスの売上高は7060万ドルで,前年同期の5370万ドルから31%増となった。音楽部門の収入は前年同期の1500万ドルから61%増の2410万ドル,ゲーム部門は前年同期の840万ドルから63%増の1360万ドルだった。一方,企業向け製品およびサービスの売上高は1210万ドルで,前年同期の1170万ドルから減収となった。

 RealNetworks社は同日,同社取締役会が,最大7500万ドル分の自社株買戻しを承認したことを明らかにしている。

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