「2005年3月において,米消費者のおよそ70万人が『低燃費』に関連する検索を実施した」。米comScore Networksの一部門であるcomScore Media Metrix qSearchが,消費者のインターネット上における活動を調査した結果を米国時間5月24日に発表した。3月に実施した調査結果によれば,ガソリン価格の上昇にともない,燃料効率に関連する検索が2倍以上増加している。
同月における「ガソリン価格」,「ハイブリッド車」,「Toyota Prius」,「燃費効率」といった言葉の検索件数は150万回を超え,2月と較べて112%増加している。
ハイブリッド車に関する検索件数により,消費者が低燃費車に興味を持っていることが明らかになった。米J.D. Power and Associatesによれば,自動車業界においてハイブリッド車の占める割り合いは低く,2004年におけるハイブリッド車の販売数は8万8000台だけだった。しかし,米消費者は3月にハイブリッド関連の言葉で30万件を超える検索を行なっている。
ガソリン価格の上昇に反して,米国内では,燃費の悪い多目的スポーツ車(SUV)の人気が引き続き高い。3月において100万人を超える消費者がSUVに関して250万件の検索を行なっている。
その他にも,ハイブリッド関連の検索を実施した人の年齢層と収入は,平均してSUVを検索した人よりも高い傾向にあることも明らかになった。ハイブリッド関連の検索を実施した人の50%以上は,年収が7万5000ドル以上で,SUVではこの割り合いが40%弱だった。また,SUVの検索を実施した人は,全米に平均的に分布しているが,ハイブリッドの検索を実施した人の35%が大西洋地域に住んでいることが明らかになった。
「オンラインの検索活動により,消費者の需要の動きを知ることができる。すべての業界を通じて,検索はマーケティング・ツールとして利用できるだけでなく,消費者のプロファイリングと区分を見極めるリソースとして利用することができる」(comScore Networks胆道副社長のJames Lamberti氏)
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