米IBMは,米Azul Systemsのソリューション向けサービスとサポートで提携することを米国時間4月13日に明らかにした。Azul社は,Javaプログラムの処理を高速化するハードウエアを手がける新興企業。IBM社のIBM Global Services部門は,Azul社の北米におけるネットワーク・アタッチド・プロセッシング・ソリューションの顧客に対してサービスとサポートを提供する。

 また,提携を通じて,IBM社は,同年春に世界に向けて出荷が予定されているAzul社の「Azul Compute Appliances」のサポートを提供する。提携に関するその他の詳細は明らかにされていない。

 Azul Compute Appliancesは,Java/J2EEアプリケーションのデータ処理に特化したもの。ネットワークに接続し,APサーバー上のCPU/メモリーの代わりに処理を実行する。同社が開発したJavaプロセサは,内蔵した24個のコアで並列処理を行なうことによりプログラムの処理速度を向上させる。チップは,最大16プロセサ(384コア),メモリーは最大256Gバイトまで搭載できる。

 Azul社は,IBM社のサービスを通じて顧客に,修理,技術サポートを含むサービスの提供が可能になる。IBM社のWebSphere,BEA社のWebLogic,Jbossといったアプリケーション・サーバー環境に導入されたAzul製品のサポートを提供する。

 Azul社 Worldwide Field Operations副社長のMatt McLaughlin氏は,「同社製品のアフター・サービスの提供にIBM Global Servicesを選択することにより,予測される成長に合わせて直ちに世界の顧客ベースに対応できるようになった」とコメントしている。

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