米Electronic Data Systems(EDS)が率いるATLAS Consortiumは,英国国防省(MoD)の国防情報インフラ・プロジェクト「Defence Information Infrastructure Future(DII)」に関する優先交渉権を獲得した。EDS社が米国時間3月2日に発表した。段階的に進められる同プロジェクトの予算総額は23億ポンド(約40億ドル)になると推定され,10年間のサポート契約も付随する。

 3年間に渡る選定プロセスを経て,優先交渉権者に選出されたATLAS Consortiumは,MoDとの契約の詳細について交渉を進める。

 同プロジェクトは,同国の将来的な軍事戦略の一部であり,既存の膨大な数の情報ネットワークを単一の次世代インフラにまとめるというもの。同ネットワークは,司令部,戦場サポート,前線間にシームレスな通信を提供するもの。2000ヶ所のロケーションでおよそ15万台のデスクトップ端末と30万人のユーザーを結ぶ。

 Atlasグループは,同プロジェクトを通じてネットワーク,サーバー,端末,プリンタと関連ソフトエウアとともに,セキュリティ認証といったサービスやオフィス・オートメーションを含む生産性ツール,電子メール・システム,ディレクトリ・サービス,アプリケーション・ホスティングなどを提供する。

 EDS社と同社の下請け業者であるFujitsu Services社,EADS Defence and Security Systems社,General Dynamics社,LogicaCMG社は,30日以内に最終的な契約を交わし,4月から作業を開始する予定。

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