米AMDが,同社の64ビット・プロセサと米Microsoftの「Windows XP Service Pack 2(SP2)」を組み合わせてウイルスやワームによる攻撃を防ぐ技術「Enhanced Virus Protection」を米国時間2月25日に発表した。

 同技術は,「AMD64」アーキテクチャ対応プロセサと,Windows XP SP2のセキュリティ技術「Data Execution Prevention」を連携させて実現する。バッファ・オーバフロー(バッファ・オーバラン)を悪用するウイルス/ワームを無力化し,複製やほかのシステムへの感染を防ぐというという。米Computer Associatesと米Network Associatesが対応を表明している。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,AMD社とMicrosoft社が分析したところ,過去2年間にMicrosoft社から提供されたWindows向けセキュリティ・アップデートのうち約半数は,Enhanced Virus Protectionが利用可能であれば不要だったという。

 Enhanced Virus Protectionは,2003年に出荷されたAMD64ベースの全プロセサ(「Opteron」および「Athlon 64」)で利用できる。またWindows XP SP2は現在ベータ版の段階にあり,2004年第2四半期に公開する予定。

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