ソニーの米国法人Sony Electronicsは米国時間9月15日,ストレージ・バックアップと障害回復用のシステム「StorStation Data Backup and Recovery(StorStation DBR)」を発表した。

 Sony Electronics社のサーバー「FSV-M5」とテープ・ライブラリ「Advanced Intelligent Tape(AIT)」を,米BakBone Softwareのバックアップ・ソフト「NetVault 7.0」とバンドルした製品。「テープ・ドライブやSANなど,さまざまなハードウエア資源を仮想化することで,障害発生時におけるドライブ間のフェールオーバを行い,データの可用性を高めることができる」(Sony Electronics社)

 FSV-M5のハード・ディスク装置の容量は720Gバイト。ギガビット・イーサネットおよびRAIDホット・スワップに対応する。AITの最大容量は4.1テラ・バイトで,2U(高さ約88mm)ラックに格納できる。

 ユーザーは障害発生時にOSを再インストールしなくても,クライアントのリカバリ・イメージをブロックごとに作成可能。またファイル・システムの複製を,ローカルとリモートのいずれのシステムにも複製できるという。

 Sony Electronics社Storage Solutions部門担当副社長のSteve Baker氏は,「StorStation DBRは,バックアップ作成やバックアップ・メディアの活用を監視するほか,ネットワーク内におけるロード・バランシング機能を備えており,データの保護をあらゆる側面から支援できる」と説明する。

 StorStation DBRは,Linux,Windows 98/Me/NT/2000/XP/Server 2003などの主要OSに対応する。NetVault 7.0は,すべてのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)をサポートしていることから,ドライブの共有やLANフリー・バックアップなどが可能。

 同システムのリリースは10月を予定する。価格は約2万ドルから。

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