米QUALCOMM社と米PalmSource社は,米ニューオリンズで開催中の「CTIA Wireless 2003」にて了解覚書に署名したことを米国時間3月18日に明らかにした。QUALCOMM社の「BREW Distribution System(BDS)」を介してPalm OSアプリケーションを無線でPalm OS機に配信可能にするために両社が協力する。現在,Palm OS機向けには,1万7000を越える商用アプケーション,1万を越える電子ブックが存在している。

 BDSは,開発者,通信事業者,ハンドセット製造業者向けワイヤレス・エコシステムを可能にする基盤となるコンポーネント。無線アプリケーションの無線による配信,課金,支払いを管理する。この契約により,Palm OSアプリケーション開発者は,無線通信事業者向けに収益増加の機会を作りながら,アプリケーションの無線配信と支払いを管理できるようになる。ユーザーにとっては,Palm OSソフトの購入とインストールがより便利になる。

 BREW対応サービスは,米Verizon Wirelessと米ALLTELが米国で,韓国のKorea Telecom Freetel(KTF)が韓国で,KDDIが日本で,中国China Unicomが中国でサービスを展開している。中南米では,ブラジルのPortugal TelecomおよびTelefonica Movilesの合弁会社が2003年3月にサービスを開始する予定。また,米U.S. Cellularは試験サービスを行っている。世界中で40種以上のBREW対応携帯電話機が利用可能。

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