米Hewlett-Packard(HP)社が米国時間10月2日に,子供の安全と保護に対する意識を促進するために,米国の行方不明児や搾取されている児童の問題を扱っている全米団体(NCME:National Center for Missing and Exploited Children)と共同で「child safety identity kit」を提供すると発表した。これは,行方不明になった子供に関する情報の収集を目的とした印刷物を作成するキットであり,同社から無償で提供される。

 同キットは,インターネットにアクセスできる家庭,図書館,学校などどこからでもHP社のWWWサイトにアクセスしてダウンロードできる。同社によれば,失踪後の数時間が情報収集にとって非常に重要な時間になるというが,同キットを使えば,コンピュータ,プリンタ,子供の写真を使い,およそ15分で子供の情報を求めるドキュメントの印刷ができる。

 同キットにより,親は子供の写真と身体的特徴を含め,重要な情報を1枚の包括的なドキュメントにまとめて印刷できる。また,子供の安全に役立つヒント,子供が行方不明になった場合の重要な電話番号と連絡先,やるべきことの手順などの情報も提供している。

 「親が講じるすべての予防手段が子供が誘拐されるリスクの減少に役立ち,子供の生命さえ救うことになるかもしれない。HPとの関係を通じて,子供にとってより安全な環境を促進するための無償ツールを親に提供できることを喜ばしく思う」(NCMECの理事長のErnie Allen氏)。

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