米MetaFactsが,米国家庭のコンピュータ普及状況に関して調査した結果の速報値を発表した(発表は米国時間5月23日)。それによると2002年に,19才以下の子供を持つ米国家庭でコンピュータを使用している割合は70%以上にのぼる。2000年には55%,1995年は43%だった。

 「パソコンは米国家庭の日常生活に浸透し続けている。エンターテインメントの中心的役割を担い,ニュースや情報を入手したり人々と連絡をとりあう手段になっている」(MetaFacts社主席アナリストのDan Ness氏)

 子供がいる家庭でパソコンを所有している場合,他の技術製品の利用率も高くなる。子供がいてパソコンを所有している家庭では,31.3%がデジタル・カメラを使っている。2001年の22.5%から大きく増加した。一方,ビデオ・ゲームの割合は39.2%で,2001年の39.7%と比べてほぼ横ばいだ。「子供は従来のゲーム機より,パソコンやインターネット,ハンドヘルド・ゲームを楽しむようになっている」(Ness氏)

 MetaFacts社によると,子供が赤ちゃんであろうと十代であろうと,その年齢は家庭のパソコン所有率に影響しない。しかし,親の学歴や収入はパソコン所有を左右する要素となる。

 世帯主が大卒の場合,子供がいる家庭でパソコンを所有している割合は84%。一方,世帯主が高校教育を受けていない場合,その割合は50%に満たない。年収5万ドル以上で子供がいる家庭では,パソコン所有率が82%。年収5万ドル未満の場合は58%である。婚姻状況も関連性のある要素だ。子供がいる家庭で親が結婚している場合,パソコン所有率は75%。親が離婚している場合は63.5%,別居の場合は54.2%,未婚の場合は51.2%,配偶者を亡くしている場合は41.7%。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・子供のいる家庭でパソコン所有率が最も高い地域は郊外。次いで市の中心部である。

・子供のいる家庭でパソコン所有率が最も高い州はバーモント州(91%)。ニューハンプシャー州(86%),サウスダコタ州(86%),アリゾナ州(84%)が続く。

・子供がいる家庭でパソコンを所有している場合,携帯電話機の所有率は81.9%。2000年の73.3%から増加した。

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