米Oracleは米国時間6月14日に,カリフォルニア州Redwood Shoresの本社で「Oracle9i Database」の販売開始記念イベントを開き,即日Oracle9i Databaseの一般向け出荷を始めることを明らかにした。

 Oracle9i Databaseには400以上の新機能を追加したという。クラスタ技術,管理機能や操作性の向上を図り,ビジネス・インテリジェンス(BI)機能を組み込みんだ。

 Oracle9i Databaseの中心的な機能強化点として同社が強調するのは,クラスタ技術の「Oracle9i Real Application Clusters」である。アプリケーションやデータに変更を加えることなくクラスタ・システムを拡張できる。E-Business Suiteや米PeopleSoft,ドイツSAP,米Siebel Systemsなどのパッケージ・ソフトウエアを,クラスタ構成した複数のコンピュータ上で走らせることが可能。

 このほか同社は以下の発表を行った。

・米Compaq Computerと,Real Application Clustersに最適化したシステムを発表した。顧客はインストール済みのシステム(Compaq社のAlphaServerとProLian)を購入することでシステムの導入を迅速に行える。。

・大手のシステム・ベンダーと協力して,アプリケーションの拡張やメインフレーム並みの信頼性確保に向けた,オープンなデータベース環境を開発する。

・米Amazon.com, 米Loudcloud,仏Cap Gemini Ernst & Youngなどと行った7カ月間のベータ・プログラムが成功裏に終わった。Oracle9i上でそれぞれのアプリケーションを走らせる試験プログラムである。

・TPC-Cベンチマークで性能測定した結果,Oracle9i Databaseは1台のサーバーのコンフィギュレーションで記録を達成した。Compaq社のAlphaServer GS320,Tru64 UNIX,Oracle9i Database Enterprise Editionを組み合わせたコンフィギュレーションで,1分間当たりのトランザクションが23万533件(tpmC)。トランザクション当たりのコストは56.30ドル($/tpmC)だった。

・多くの同社パートナー企業がOracle9iを支持しており,同社のベータ・プログラムを通してすでに300社以上のパートナー企業がOracle9iをインストールしている。

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[www.oracle.comに掲載の発表資料1]
[www.oracle.comに掲載の発表資料2]
[www.oracle.comに掲載の発表資料3]