米Oracleは米国時間11月21日に,これまで個別に提供してきたビジネス・インテリジェンス(BI)機能を,Oracle9i Databaseに組み込むと発表した。

 具体的には,オンライン分析処理(OLAP:online analytic processing)やパーソナル化,データの抽出,転送,ロード(ETL:extraction,transformation,loading)の技術をOracle9i Databaseに組み込む。

 なお,BI機能を組み込んだOracle9i Application Serverはすでに利用可能である。これにより,例えば携帯電話やPDAなどインターネット対応の機器を介して企業内の誰もが,パーソナル化されたビジネス情報を利用できるようになる。また顧客や提携企業とも情報を迅速にやりとりできる。

 Oracle社では,Oracle9i DatabaseにBI機能を組み込むことによって,次のようなメリットがあるとしている。

・数千人ものユーザーが最新のデータを同時利用できる。データウエアハウスのデータはWWWサイトや電子店舗,コールセンタといった稼働中のシステムの最新のものが使われるため,情報は常に最新。

・他のアプリケーションからのデータやWWWトラフィックのデータなどを組み合わせることで,顧客動向についての広範な分析を行うことが可能になる。

・データ集約型の処理などをデータベースで行うため,性能と拡張性が向上する。

 このほか,導入にかかる時間が短縮される,低コスト,管理が容易になるといったメリットがあるという。

 同時にOracle社はデータウエアハウス設計ツールの「Warehouse Builder 3i」および,既存データベースにBI機能を追加・構築するためのツール「BI Beans」を発表した。

 Oracle9i Database,Warehouse Builder 3i,BI Beansは2001年春にも利用可能になると見込む。価格については出荷時に発表するとしている。

[発表資料へ]