米Oracleは米国時間3月7日,「Oracle9i Database」向けバックアップ機能「Oracle Data Guard」をリリースしたと発表した。メンテナンスなどの計画的なシステムの中断や,自然災害や人為的ミスなど不測のトラブルに備え,企業システムのデータを保護し,可用性を確保する。
「100%のデータの可用性と0%のデータ損失を保証する。バックアップ・データベースへの切り替えは,従来の約20分の1の工程で済む」(Oracle社)という。
ちなみに,Oracle9i Databaseには約400の新機能が追加されており,発売は2001年上半期中を予定している。
Oracle Data Guardは,ローカルまたはリモート操作によるリアルタイムのデータベース複製を行う。災害復旧時に主要データベースからバックアップ・データベースへ効率的に切り替えるための技術「Oracle Automated Standby Database」をベースにする。
Oracle Data Guardの主な特徴は以下の通り。
・メンテナンスなど計画的なシステム中断の際に,ユーザーが利用するデータベースを,段階的に,主要データベースからバックアップ・データベースに切り替える。
・監視ツールで主要データベースとバックアップ・データベースの欠陥を検知,解決する。
・データベース切り替えにより発生する主要データベースの遅れを補完する「Delayed Apply」機能を備える。
Oracle Data GuardはOracle社のプログラム「Oracle E-Business Continuity」の一つ。Oracle E-Business Continuityは企業システムの導入を容易にし,最小限のエラーやメンテナンスで高可用度のシステムを管理できるようにすることを目的とする。
Oracle Data GuardはOracle社データベース・ソフトウエアのオプションとして提供する。Oracle Technology Networkからダウンロードできる。
◎関連記事
■ 【解説】Oracle9i
■実体が明らかになったOracle9i
■Oracle,Oracle9iにビジネス・インテリジェンス機能を組み込みへ