京セラの米国法人子会社Kyocera Wirelessが米国時間11月27日に,Palm OS搭載のCDMA携帯電話機「Kyocera QCP 6035」を発表した。


 QCP 6035の外形寸法は14.2cmx6.6cmx2.2cm,重さは208グラムである。

 携帯電話部は,CDMA(Code Division Multiple Access)デジタル携帯電話 (800MHz) およびアナログ携帯電話,CDMA PCS (1900MHz)の3つのCDMA無線通信システムに対応する。

 内蔵スピーカーホン,音声命令によるダイヤル機能,電話機の設定や電話帳,通話履歴などへのアクセスを容易にするジョグ・ダイヤルなど,旧機種に比べ多くの機能強化を図ったという。QCP 6035の出荷は2001年第1四半期を見込む。

 なおKyocera Wireless社は2000年2月に米QUALCOMMの消費者向けCDMA携帯電話機事業を買収しており,その際にPalm OS搭載のCDMA携帯電話機「pdQ」などをQUALCOMM社から譲り受けていた。QCP 6035はpdQの後継機となる。

 同社が発表したQCP 6035のこのほかの特徴は以下の通りである。

・Palm OS v3.5,8MBのメモリーを搭載し,Palm OS向けの最新アプリケーションの利用が可能。

・SSL(Secure Socket Layer)に対応したHTMLブラウザ,米Palm社の情報クリッピング・サービス「Web Clipping」,WAPブラウザを搭載する。いずれのWWW閲覧も,CDMAの無線データ・サービスを用いる。

・交換可能のリチウム・イオン電池で,CDMAデジタル・モード時の最大通話時間は4.5時間,最大待ち受け時間は110時間。

・電子メール・ソフト「Eudora」を搭載。

・Palm OSのPDA機能は,上部のキーパッド部を開いて利用する。「Smart Keys」と呼ぶキーにより,アドレス帳,予定表,備忘録,メモ帳へのアクセスが可能。

・受話器部には周りの雑音に合わせて音量が変化する「SmartSound」機能を備える。

・言葉や耳の不自由な人向けのデジタル携帯電話サービス,TTY(Text Telephony)に対応。

・HotSyncと別売りクレードルを介し,パソコンとのデータ同期が可能。シリアル・ケーブルを介せばパソコンのデータ/ファクス・モデムとしても利用できる。赤外線通信機能も備える。

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