米Sprintと米America Online(AOL)が米国時間10月19日,Sprint PCSのネット対応携帯電話で提供している「AOL Mobile」サービスに,AOLのメッセージング・サービス機能「AIM」(AOL Instant Messenger)を追加したことを明らかにした。Sprintの15機種のネット対応携帯電話で利用できる。電話機にすでに組み込まれているブラウザを使うので,新たなソフトウエアのダウンロードは必要ない。利用は無料。

 「AOL Mobile」は,AOLが展開するモバイル端末向けサービス。すでに電子メールをはじめ,ニュース,気象情報,株式相場などの情報サービス,エンターテインメント・ガイド「Digital City」,映画情報「MovieFone」,米Mapquestのカー・ナビゲーション・サービスや道路状況情報,付近のガソリン・スタンド,レストラン,ホテル,ATM情報などを提供している。

 AIMサービスは,インスタント・メッセージをやり取りしたい友人をリストにした「Buddy List」機能を使う。パソコンや携帯電話などでAOLに接続中の友人名が表示され,ユーザー間でAIMの送受信が可能となる。電話機のスクリーンで「AOL IM」を選択し,スクリーン・ネームとパスワードを入力する。

 AOLは,インスタント・メッセージング・サービスに新機能「AIM Quick Reply」を加えた。「How's it going?」(やぁ,どうだい?),「Where are you?」(いまどこ?)「Thanks」,「Goodbye」など使用頻度の高い表現をあらかじめ設定しておき,メッセージングのやり取りでは,これらをワンタッチ選択で送信できる。
 このほか,受信メッセージの通知機能「Sprint PCS Web Alerts」やメッセージの送信者を限定するプライバシー対応機能なども備える。

 両社は2000年2月末に提携を発表(「AOLがSprint,Nokia,Motorolaなど6社と提携」),6月に「AOL Mobile」の提供を開始している(「AOLとSprintが無線サービス「AOL Mobile」で提携」)。

 AOLは「AOL Anywhere(どこでもAOL)」戦略のもと,Sprintのほか,フィンランドNokia,米AT&T Wireless,米Motorola,カナダResearch in Motion,米BellSouth,米Arch Communications,NTTドコモなどとも提携している。
 一方のSprintも最近,米MicrosoftのMSNと提携,電子メール「Hotmail」をはじめ,個人向け資産管理サービス「MoneyCentral」,旅行関連「Expedia.com」など広範にわたるサービスを提供している(下の関連記事参照)。

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