米Microsoftが英国時間10月11日に,欧州における主要企業とのストリーミング配信での提携について明らかにした。ロンドンで開催中の「Streaming Media Europe 2000」会議で発表したもの。Microsoft社は欧州におけるデジタル・メディア事業の拡充を図る。

 今回発表した主な提携企業とその内容は以下の通り。

・ソニー・ミュージックエンタテインメントの欧州事業部門Sony Music Entertainment EuropeはMicrosoft社と共同で音楽ビデオ・チャネルを11月に開設する。Microsoft社の「Windows Media Format」を使用する。Microsoft社のインターネット・サービス事業であるMSNのサイトとSony Music社のサイトで,Sony Music社に所属するアーティストの音楽とビデオをストリーミング配信する。ドイツ,スイス,オーストリア(ドイツ語)とスウェーデン(スウェーデン語)に向ける。

・フランスの映画会社Patheの子会社NetcineはWindows Media Formatを採用し,インターネットを介して自社のライブラリから1000タイトルの映画をリリースする。

・フランスのYacastはインターネットを介したラジオ放送サービスを行う。これらの放送局ではWindows Media Formatを使用する。

・欧州の主要コンテンツ配信ネットワーク事業者Global TeleSystems (GTS)社は米Compaq Computer,Microsoft社と協力し,欧州全土に向けたストリーミング・サービスを開発する。Microsoft社の「Windows Media Technologies」をベースにする。GTS社は欧州最大の光ファイバ・バックボーンを所有している。

・Servecast.com社はMicrosoft社の「Windows Media Services」と「Windows 2000 Server」を採用し,欧州全土にわたるビデオと音楽放送のネットワーク・インフラを構築する。

・欧州11カ国から50社が新たに「Windows Media Service Providers」に加わった。これらの参加企業は,欧州のコンテンツ・プロバイダや企業にWindows Mediaベースのソリューションを導入するための技術専門家グループを派遣する。

 またMicrosoft社はMacintosh対応のデジタル・メディア再生ソフト「Windows Media Player 7 for Mac」のベータ版を10月20日からhttp://windowsmedia.com/で配布することを,同日発表した。

◎関連記事
Microsoftが「Windows Media Technologies 7」をリリース
MicrosoftがWindows Media Player 7を発表,プレビュー版を配布開始
MicrosoftのWindows Media Player 7,ダウンロードの記録を更新
EMIとMicrosoftが音楽配信事業で提携
MicrosoftがRealNetworksにWindows Media Formatをライセンス供与

[www.microsoft.comに掲載の発表資料1]
[www.microsoft.comに掲載の発表資料2]
[www.microsoft.comに掲載の発表資料3]