IT Proでは,セキュリティの専門家であるBruce Schneier氏が毎月配信するメール・マガジン「CRYPTO-GRAM」の日本語訳を「CRYPTO-GRAM日本語版」として公開している。
Schneier氏の肩書きは多い。同氏は,「Beyond Fear」「Secrets and Lies」「Applied Cryptography」といったセキュリティに関する書籍の著者であり,暗号アルゴリズム「Blowfish」と「Twofish」の開発者でもある。また,セキュリティ監視サービスを提供する米Counterpane Internet Securityの創業者およびCTOである。加えて,プライバシに関する市民団体「Electronic Privacy Information Center(EPIC:電子プライバシ情報センター)」のアドバイザリ・ボード(Advisory Board)の一員でもある。
その名の通り,CRYPTO-GRAMでは暗号の話題がよく取り上げられる。IT Proでも,暗号に関連した記事の日本語訳をいくつか公開している。ありがたいことによく読まれる。特に,最近公開した「解読されたSHA-1」はとてもよく読まれた。そこで本稿では,2005年および2004年後半に公開した暗号関連の「CRYPTO-GRAM日本語版」記事をまとめてみた。併せて,Schneier氏へのインタビュー記事のリンクも紹介する。
Schneier氏は5月に開催される「RSA Conference Japan 2005」で講演する予定である。「CRYPTO-GRAM」の記事に興味をもたられた方は,聴講するとよいだろう。
暗号関連のCRYPTO-GRAM日本語版
◆解読されたSHA-1 [2005/04/07]
◆DESの遺産 [2004/11/11]
◆MD5とSHAの解読 [2004/10/14]
◆暗号技術者と米国の入国審査 [2004/07/28]
◆イランの暗号が破られた [2004/07/01]
Schneier氏へのインタビュー記事
◆「フィッシングは“人”への攻撃,システムでは守り切れない」——Bruce Schneier氏 [2004/10/22]
◆「ネットも現実社会と同じ,渡す“鍵”は最小限に」——セキュリティ専門家のBruce Schneier氏 [2004/04/06]
◆「サイバー・スペースは現実社会と同じ,セキュリティは“プロセス”で考える」---Bruce Schneier氏 [2002/05/29]