最近,暗号技術者が米国に入国しようとすると,あれこれ質問されるそうだ。先日私は,以下のような(匿名の)コメントを受け取った。「米国務省は海外の暗号技術者に強い関心を持っているようです。昨日私は米国のビザを更新しようとしました。列に並んで指紋を採取され,質問を受け,勤め先の企業が“暗号関連製品”を販売していると答えたところ,『“新しい規則”により,米政府はビザ申請を受理する際に詳しい情報を必要としている』と言われ,米国で訪問する予定の企業や連絡先など,事細かにあれこれ聞かれたのです。これは従来とは全く異なる対応で,前回ビザを申請したときは窓口に出頭する必要すらありませんでした」

 米国外の読者で同じような経験をされた方はいないだろうか? とても興味がある。米国では暗号関連の国際的なカンファレンスがしょっちゅう開催されている。ビザの規則のせいでカンファレンスの評価が下がるとしたら,恥ずべきことだ。

Copyright (c) 2004 by Bruce Schneier.


◆オリジナル記事「Cryptographers and U.S. Immigration」
「CRYPTO-GRAM July 15, 2004」
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