ユーザー認証技術の標準化団体Liberty Alliance Projectは米国時間4月13日,位置情報サービスやプレゼンス,コンタクト・ブックをWebサービスで提供するためのインタフェース仕様を公表した。「仕様に基づいて実装すれば,個人情報を利用した相互運用性のある情報提供サービス(Identity Web Service)を安全に提供できる」(Liberty Allianceに参加するサン・マイクロシステムズのアイデンティティ・マネージメント・ソリューション本部ソリューション技術部 下道高志部長)

 同団体では,シングル・サインオンに関する仕様「Liberty Alliance Identity Federation Framework(ID-FF)」,Webサービスのフレームワーク仕様「Liberty Identity Web Services Framework(ID-WSF)」を策定し,それぞれ公表している。今回公開された仕様は「Liberty Identity Service Interface Specifications(ID-SIS)」の一部。「ID-SISの仕様を一般に公表するのは今回が初めて」(Liberty Allianceに参加するNTTのNTT情報流通プラットフォーム研究所 ユビキタスコンピューティング基盤プロジェクトの坂本泰久主任研究員)

 同団体では,ID-FFやID-WSFといったフレームワークに関する仕様や実装のためのガイドラインを作成および提供してきたが,具体的なサービスに関する仕様は提供していなかった。「今回公表した仕様は,特定のサービスを提供するための具体的なテンプレート」(下道氏)

 同団体のリリースによると,今回公表されたインタフェース仕様は以下の3種類。

(1)位置情報サービス・インタフェース
 ユーザーの位置を特定し,その位置(場所)に合った天気予報やニュース,および道案内といったサービスを提供するためのインタフェース(実装のためのテンプレート)

(2)プレゼンス・サービス・インタフェース
 指定した相手のプレゼンス情報(例えばオンライン/オフライン,電話中/会議中)などを提供するためのインタフェース(関連記事

(3)コンタクト・ブック・サービス・インタフェース
 住所録などを提供するサービスのインタフェース

◎参考資料
Liberty Alliance ID-SIS 1.0 Specifications

(勝村 幸博=IT Pro)