東西NTTのBフレッツ マンションタイプ向けIP電話サービス「ひかり電話」は当面,東京都2局,大阪府4局の6カ所のエリアのみで提供され,それ以降の提供エリアは未定であることが分かった。固定電話サービスを提供する両社が自ら手がけるIP電話サービスとして注目を集めるひかり電話だが,思いのほかスロー・スタートを切るようだ。

 ひかり電話は,IP電話ながら加入電話の番号を引き継げる,110や119,フリーダイヤルなどにかけられるといった特徴を持つ(関連記事)。固定電話に近いサービスながら施設設置負担金(いわゆる電話加入権)がいらないというメリットもある。

 ただし,他のIP電話サービスであれば同じサービスのユーザー間では無料になるが,ひかり電話はユーザー間であっても有料(3分8.4円)である。

 ひかり電話のサービス・エリアは8月30日の発表時点では,NTT東は東京23区の一部,NTT西は大阪府の一部としていた。その後のIT Proの調べでは,東京都では淀橋局と落合局,大阪府では大阪市の大阪北局と大阪中央局,堺市の堺局と泉北局が対象となることが分かった。

 しかし,7局目以降のサービス・エリアは決まっていない。東西NTTとも「その後の展開はユーザー・ニーズに応じて決めたい」としている。加入電話離れを引き起こしかねないサービスとあって,その立ち上がりはゆるやかなものになりそうだ。

(和田 英一=IT Pro)