マイクロソフトは8月11日,7月14日に公開された「Windows シェルの脆弱性により,リモートでコードが実行される(839645)(MS04-024)」のパッチを適用したWindows NTマシンで発生する問題を公表した。同パッチを適用すると,デスクトップ上のショートカットが使えなくなる。同社ではこの問題を解消するパッチ(hotfix)を用意しているものの公開はしていない。個別に問い合わせて入手する必要がある。

【8月17日追記】マイクロソフトは8月12日付で,上記問題を解消するパッチをWeb上で公開した。セキュリティ情報のページからダウンロードできる。【以上,8月17日追記】

 この問題は,「MS04-024」のパッチが公開された当初から,ユーザーの間で話題になっていたものの,マイクロソフトは今まで公表しなかった。

 同社の「サポート技術情報」によれば,この問題は,日本語版および中国語版Windows NTで発生する。Active Desktopを有効にしている場合には発生しない。また,デスクトップに置かれたショートカットだけが使えなくなり,ほかのフォルダ内のショートカットは影響を受けないという。

 加えて,編集部がユーザーなどから入手した情報によると,起動ドライブ(通常はCドライブ)のフォルダやファイルへのショートカットは影響を受けず,起動ドライブ以外のドライブ(Dドライブやネットワーク・ドライブ)を参照するショートカットだけが使えなくなるという。

 問題を解消するには,マイクロソフトに問い合わせてパッチを入手する必要がある。パッチの適用対象はWindows NT 4.0 Service Pack 6a。同社では,「MS04-024」のパッチを適用した上で,問題を解消するパッチを適用するよう勧めている。

 なお,「MS04-024」のパッチについては,Windows XPでも問題が発生する場合がある(関連記事)。この問題を解消するパッチもWebサイトからはダウンロードできない。マイクロソフトに問い合わせて入手する必要がある。

◎参考資料
マイクロソフト サポート技術情報 - 871262:Shortcuts on the desktop do not work after you install security update 839645 in Windows NT 4.0(現在は英語情報のみ。日本語情報は準備中)
マイクロソフト サポート技術情報 - 839645:[MS04-024] Windows シェルの脆弱性により,リモートでコードが実行される
マイクロソフト サポート技術情報 - 871242:セキュリティ更新プログラム 839645 のインストール後,Windows XP SP1 用の修正プログラム 830411 で修正された現象が再発することがある
マイクロソフトに連絡 - 概要

(勝村 幸博=IT Pro)