米Microsoftは米国時間10月7日,同社が提供するJavaの実行環境(仮想マシン)であるMicrosoft VM(Microsoft Virtual Machine for Java)のサポート期間を2004年9月末まで延長することを明らかにした

 2001年1月に成立した米Sun Microsystemsとの和解契約により,2004年1月以降はMicrosoft VMに新しいセキュリティ・ホールが見つかっても,修正パッチを提供しないとしていた(関連記事)。しかし今回,2004年9月末まで提供することについて,Sun Microsystemsと合意したという。

 つまり,2004年9月末までは,Microsoft VMにセキュリティ・ホールが見つかった場合には,Microsoftは修正パッチ(セキュリティ・ホールを修正したMicrosoft VM)を提供する。ユーザーは,Windows Updateなどから修正パッチを適用できる。

 同日,Microsoftは,Microsoft VM上で動作するアプリケーションを.NETなどに移行する手順をまとめたWebページや,移行に関するFAQをまとめたWebページなどを公開した。

 同社が公開した「Transitioning from the MSJVM: Info for IT Professionals October 7, 2003(IT Professionals向けの移行ガイド)」によると,システムがMicrosoft VMに依存しているかどうかをチェックする診断ツールを2003年末に公開するという。

 マイクロソフトに問い合わせたところ,診断ツール以外のツールについても段階的に公開する予定があるという。ただし,どのようなツールをいつ公開するのかについては,現時点では未定である。以前同社が発表した,Microsoft VMをアンインストールするツールについても,現時点では,公開時期などは未定である(関連記事)。

◎参考資料
Microsoft and Sun Agree on Maintenance License for MSJVM
Transitioning from the Microsoft Java Virtual Machine October 7, 2003
MSJVM Transition FAQ October 7, 2003

(勝村 幸博=IT Pro)