クラウドシステムを採用する企業が年々増加する中、クラウドシステムの導入を支援する「クラウドインテグレーター」であるテラスカイも着実に成長を遂げました。
同社はビジネス規模が成長し社員が増えるにつれて、創業当時にはなかった社内コミュニケーションの課題に直面するようになったといいます。テラスカイ 経営企画本部 マーケティング・コミュニケーション部 執行役員 副本部長の田中有紀子氏に、企業の成長に伴って生じた課題とそこから派生する“成長痛”を和らげる取り組みを聞きました。
社員が100人を超えた時点で見えた課題
2006年に田中氏を含めた5人で創業したテラスカイは、当初は各社員が臨機応変な働き方をしていました。田中氏自身もエンジニアとして働き、プリセールスを担当しながら、マーケティングと広報も受け持っていました。他のメンバーと互いを補い合う中には、少人数ならではの阿吽(あうん)の呼吸があり、細部まで話をしなくても意思が伝わる環境がありました。
しかし社員数が100人を超えた2012年ころから、その環境が機能しなくなり始めます。新規に加わった社員が増えたことで、社内にあった暗黙の了解が通用しなくなってきたのです。
この変化は、社外への情報の伝わりづらさにもつながりました。「テラスカイの文化を共有できなくなった」という危機感を覚えた田中氏は、経営会議で社内報の立ち上げを提案します。