前回の「メールの問題」が好評だと知って気をよくしている直井研究員。ついつい冒頭の雑談で、願望が出てしまいます。所⻑の座を狙う直井研究員は、⾃ら出題を決定。署名、挨拶、ビジネスメール詐欺に関する問題を考えます。果たして所長を蹴落とすことができるのか!?
直井研究員(以下、直井):所長!メールの問題、大好評でした。「平野所長と同じ答えだったので安心しました」というものから「もう一歩先があったんですね」というものまで、興味を持ってくれた人が多かったみたいです。
平野所長(以下、平野):それは嬉しいね。メールに慣れると疑問を持たなくなる。はたから見ると効率の悪いことをしていても、それを効率が悪いとは思わなくなるんだ。
直井:「なんだか効率が悪いなぁ」と実感すれば「他にもっといい方法はないだろうか」と考えますが、特に問題がなければ関心が向かないかもしれませんね。
平野:そう。現状に満足せず改善を続けよう。あと、人は楽をしようと思ったら、考えないのが一番だ。余計なことは考えない。頭を使わずに処理する習慣がつくと、さらに効率は上がるよ。
直井:確かに毎朝「今日はどの道で行こうかな」とか「今日はどのブラウザを使おうかな」って考えていたら疲れちゃいそうです。
平野:さすがにブラウザを毎日使い分ける人はごくごく少数だと思うが、考え方としては間違っていない。
直井:メールでいうと「冒頭の挨拶を何て書こうかな」「どんな署名をつけようかな」って毎回考えるのは非効率です。冒頭の挨拶は社内なら「お疲れ様です。直井所長です。」とか、署名はすべて統一するとか、ルールを決めちゃえばいいんですよね。
平野:さらっと願望が出ているが……。ルールを決めるというのは本当に重要だ。ちなみに「直井所長」なんてふざけて入力していると、それをパソコンが覚えてしまい、次回からチェックする項目が増えるだろう。自分で自分の足を引っ張ることになる。ここも注意すべきところだね。
直井:はい……。
平野:たまに、でいいから「自分は間違っているのではないか」と疑ってほしい。では、今週も問題を出して考えてもらうパターンにしようかな。
直井:私が出してもいいですか?
平野:問題を作ることが直井さんの勉強にもなる。ぜひ、そうしてもらおう。今日も3問にしようかな。では、1問目はなんだろう。