2917人の声が集まった「ビジネスメール実態調査2018」。その結果を読み解きながら、ビジネスメールの「今」を考える平野所長と直井研究員。後編です。
直井研究員(以下、直井):7割を超える人が、不安を抱きながら使っているメール。37.26%の人が、過去一年間に仕事でメールの失敗をしたことがあると答えています。
平野所長(以下、平野):どんな失敗をしているのかな?
直井:自分がした失敗の第1位は「添付ファイルの付け忘れ」(41.58%)です。第2位「誤字や脱字」(38.09%)、第3位「書きかけで送信」(25.94%)と続きます。詳細がこちらです。
平野:添付ファイルの付け忘れは今日もあったよ。取引先A社の鈴木さんからのメールに添付ファイルが付いていなかった。私が気付いたので「添付を送ってくださいね」とメールを戻したよ。
直井:添付ファイルの付け忘れは、よくある失敗ですね。二度手間になるだけでなく、心証が悪くなるケースもあります。それから、誤字や脱字もよく見かけます。
平野:私の名前が「平野友郎」となっている誤字は多い。助詞が抜けている文章も見かける。よくあることこそ、自分もする可能性があるから気を付けないとね。
直井:そうした失敗も半数を超える人が指摘をされていないと答えています。
平野:指摘をされなかったけれど、自ら気付いたということか。添付ファイルの付け忘れなどは、なぜか、送信ボタンを押した後に見直して気付くことが多い。
直井:指摘をするのも面倒であったり、負担になったりするので、仕事に支障をきたさない限りは指摘をしないケースも多いと思います。
平野:そうだね。私は、指摘をするなら最初にするのが肝心だと考えているので、名前の間違いを見付けたらすかさず「友郎ではなく友朗です」と返すようにしている。自分の名前や会社名などの間違いには必ず気付くし「いつか気付くだろう」と期待して放置したら、いつになっても気付いてもらえないということもありえる。メールを受け取るたびに「また名前が間違っている」とストレスを覚えるくらいなら、指摘をして解決したほうがいい。そして、指摘するなら、最初のほうが指摘はしやすい。以前、作成してもらった講演会の告知チラシの名前が間違っていたことがあった。そういう問題を未然に防ぐためにも、早めに指摘しておきたいものだ。