自社システムに“扉”を設け、社外からの利用を促すWeb API。ネット産業で多様なサービスを生み出してきた力の「源泉」に、一般企業も注目し始めた。トヨタ自動車や三菱東京UFJ銀行、NTTドコモなどは既に公開に動いている。外部の知恵を借りて新しいビジネスを作りやすくなるためだ。
一方、公開したWeb APIを自社サービスを磨く「ピース」として取り込む企業も少なくない。公開と活用の好循環によって今、「API経済圏」に全産業が覆い尽くされようとしている。その最前線を追った。
トヨタ、三菱UFJ、ドコモも乗り出す
自社システムに“扉”を設け、社外からの利用を促すWeb API。ネット産業で多様なサービスを生み出してきた力の「源泉」に、一般企業も注目し始めた。トヨタ自動車や三菱東京UFJ銀行、NTTドコモなどは既に公開に動いている。外部の知恵を借りて新しいビジネスを作りやすくなるためだ。
一方、公開したWeb APIを自社サービスを磨く「ピース」として取り込む企業も少なくない。公開と活用の好循環によって今、「API経済圏」に全産業が覆い尽くされようとしている。その最前線を追った。
API経済圏を作るには、公開する腕を磨くと当時に、使う側としても目利きになる必要がある。山積みのパズルの中からお宝の「ピース」を見つけて、初めて成功の果実を味わえる。日本郵便の子会社や三菱地所グループは、自社に最適なAPIと運命的な出会いを果たした。APIの力を借りて競争力のあるアイデアを形にする…
APIを公開するだけで、すぐに経済圏が生まれるわけではない。魅力あるAPIを設け、力を借りたい企業にアピールするなど戦略が欠かせない。先行企業はどんな姿勢でAPI公開に取り組み、次の事業への“扉”を開いたのか。住信SBIネット銀行やトヨタ自動車などの事例から、ヒントを浮き彫りにする。
ネット産業で当たり前のように使われれてきた「Web API」。その経済圏(エコノミー)を生む力が、他の産業にも浸透し始めた。今や、リアルな金融や自動車すらもWeb APIによってコントロールされる時代。ソフト開発やWebサービスを支える技術用語に、世界中の経営者が熱視線を浴びせかけている。