「ここにいることを人に伝えたい」と思わせることでSNSでの拡散が見込める
「ここにいることを人に伝えたい」と思わせることでSNSでの拡散が見込める
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 いよいよ具体的な場面ごとのティーンマーケティングを取り上げていく。ティーンが消費する場面や消費の種類ごとに、どのような場面でティーンは消費するのか、どうすれば消費を促進できるのかについて考えていきたい。

 まずはティーンの実店舗への来店行動とSNSでの情報拡散の関係について見ていこう。ティーンはどのような店なら来店し、SNSで拡散行為をするのだろうか。

ティーンはどんなときに実店舗に来店するのか

 電通総研の「好きなものまるわかり調査」(2013年5月)によると、ティーンを含む若者は交際費にはお金をかける傾向にあるという。では、ティーンは具体的にどのような場面で実店舗に来店するのだろうか。

 10代は主に、放課後に友達とお喋りするため、あるいは恋人とデートするために飲食店に訪れる。高校生や大学生などでは、文化祭や学園祭、部活動の大会の打ち上げで利用する場合もある。友達や恋人と遊ぶ目的で、カラオケ店、ボーリング場などに行くときもある。もちろん、買い物やウィンドウショッピングを目的として衣料品や雑貨店にも訪れる。その他の訪問先として、美容室、ネイルサロン、エステサロン、ジムなどにも行く。学習のためも塾なども対象となるだろう。

 つまり、交際費、被服・美容代、趣味のために実店舗に出かける傾向にあるのだ。自らの店舗の種類と使われ方を見極め、ティーンがどのような場面で利用する可能性があるのかを考えておくと、利用の促進につなげることができる。

節約は購入回数を減らす方向へ

 2014年4月に消費税は5%から8%に上がったが、さらに2017年4月には10%に上がることが決まっている。ティーンは可処分所得が低いため、このような増税などにも敏感に反応する。

 フリューが女子高生と女子大生を対象に実施した「消費税増税に関する調査」(2014年6月)によると、増税により37.7%が「節約するようになった」と回答。そのうち74.5%が「昼食代、おやつ代などの食費」を節約している。

 「昼食代、おやつ代などの食費」は、「購入回数を減らす」が78.0%、「安いものを買うようにする」が31.7%、「安いお店に行くようにする」が24.4%。「友達とのカフェ、カラオケ、プリなどの遊ぶお金」は同様に、52.0%、44.0%、28.0%となっている。つまり実店舗は、値段と関係なく選ばれる店になるか、あるいは値下げをして安さで勝負するという戦略を取るしかない。

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