最近「スマホ依存症」という言葉を聞くようになりました。たしかにあちこちでスマートフォンをずっと操作している人を見かけるようになりました。しかし、これって本当にスマホの問題なんでしょうか?

 スマートフォンはたしかに広く普及しており、現在では、事業者の販売する端末ではスマートフォンのほうが多くなったようです。しかし、そもそも、なぜスマートフォンがこんなに普及したのでしょうか? スマートフォン自体には、そんなに魅力があるのでしょうか?

 筆者は、スマートフォンというハードウエアの魅力はそれほど大きなものではなく、むしろスマートフォンは、SNSというブームに「便乗」して普及したのではないかと考えています。実際、スマートフォンからSNSアプリを全部削除してみると、電車に乗ってスマホを取り出しても、やることがありません。あとはゲームぐらいでしょうか。筆者はゲームをしないのですが、たしかに電車の中で、スマホでゲームしている人は少なくありません。ゲームの中には「ソーシャルゲーム」といわれるようにSNS的な要素を持つものも少なくありません。

 SNSサービスの利用者数を見るとFacebookやTwitterなど、2007年あたりから急速にユーザー数が増えていきます。このブームとともに普及したのがスマートフォンだったのではないかと考えられます。スマートフォンはハードウエアなので、市場に影響を与えるためには、登場してから一定期間が必要です。このため、もし、スマートフォンが理由でSNSが増えたのだとしたら、SNSが増え出すのは2007年ではなくて、2008~2009年ぐらいになるはずです。しかし、多くのSNSサービスでは、2007年頃からユーザー数が増えています。

Twitterは、2007年からユーザー数が増え始めている*1
Twitterは、2007年からユーザー数が増え始めている*1
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Facebookも2007に前年の4倍以上の伸びを示している*2
Facebookも2007に前年の4倍以上の伸びを示している*2
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*2 DataGenetics Facebook Account by Yearより
http://www.datagenetics.com/blog/december32010/

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