「クラウドSIM」と呼ばれる技術を使い、日本を含め世界中どこででもデータ通信が可能になる「GlocalMe G3」というモバイルルーターを購入してみました。結論から言うと、手軽かつ現地でSIMを購入する手間なく、すぐにLTEなどの高速通信が可能になるため、海外でのデータ通信が簡単になりました。GlocalMe G3はまず本体を購入し、そのあとで通信容量を別途購入して使います。
GlocalMe G3は日本のアマゾンで購入しましたが、インターネットで検索してみると、同じルーターを販売している業者は「GlocalMe JP」と「グローカルネット」の2つがあり、それぞれ販売方法やサービス、料金体系などが違うことが分かりました。このルーターは香港のGlocalMeという会社の製品で、それを日本国内では2つの業者が扱っているようです。筆者はGlocalMe JPが販売するものを購入しました。
SIMの交換は不要
GlocalMeには、地域を限定して利用できる「データパッケージ」と、チャージした金額を利用する従量制の課金プラン(Pay-As-You-Go)があります。どちらも接続には、ローカルの携帯電話事業者を使います。このとき、クラウド側にあるSIMカードの情報を利用して、ローカルの事業者と接続するため、ユーザー側ではいちいちSIMを差し替える必要がありません。
データパッケージは地域によって1日、1週間、1年などの期間と、通信量の上限などが異なります。複数の国や地域をカバーするものや、EU全体で使えるもの、さらには世界中どこでも使えるものもあります。地域が広くなるほど、通信量や利用期間が増えるほど料金が高くなるようです。
最も安いのは、1国内で1日300Mバイト程度使えるもので3~4ドル程度。筆者が試したドイツでは、1Gバイト/1週間で9ドル(110円換算で990円)でした。携帯電話事業者の国際ローミングサービスは1日980円からといった料金ですので、通信量と使用可能な期間を考慮すると基本的にGlocalMeの方が安上がりでしょう。
パッケージは複数購入が可能で、移動に備えて事前に購入しておくこともできます。なお、データパッケージの購入など、サービスに関する基本的な操作は、スマートフォンにアプリをインストールし、ユーザー登録をしてから行います。