米マイクロソフト(Microsoft)は、2018年4月に予定するWindows 10の次期大型アップデートで「近距離共有」(Near Share)という機能を搭載しようとしています。近くにあるPCに対してファイルやURLを送信する機能です。
近距離共有(Near Share)は、例えばWebブラウザーであるEdgeで閲覧中のURLを他のPCに送ったり、エクスプローラーからファイルを送ったりすることが可能です。次期大型アップデートにはまだ名前が付けられていませんが、開発コード名として「Redstone4」(以下RS4)と呼ばれています。2017年9月のFall Creators Update(RS3)の後継で、近距離共有以外に、RS3では見送られた「Windows Timeline」などの機能を搭載する見込みです。
RS4は、開発者向けの先行リリースであるWindows Insider Program版が公開されていて、最新版はバージョン17101です。このプレビュー版で近距離共有を試してみました。
事前設定不要でファイルやURLを手軽に共有
標準では、物理的に近い位置にあるRS4以上のWindows 10 PCを送信先に指定できます。マイクロソフトの説明によれば、Bluetoothと無線LANを使うとのこと。おそらくは、Bluetoothで接続相手を探し、ファイルの転送には、無線LANの「Wi-Fi Direct」機能を使うのでしょう。
近距離共有を使う際に、Bluetoothのペアリングや無線LANのアクセスポイント登録などは不要です。このため、事前の準備なしに利用できます。もちおん、受け取る側でユーザーが許可しない限り、URLやファイルを勝手に受け取ることはありません。また、設定により、受信側は、送信元を同じマイクロソフトアカウントで利用している「自分のマシン」に限定することも可能です。
近距離共有の機能は、各アプリの「共有」機能を使います。今のところこの機能が有効なのは、WebブラウザーのEdgeとWindowsエクスプローラーだけです。このため現時点では共有できる情報はURLとファイルに限られます。もっともPCの一般的な利用シーンを考えると、この2つが共有できれば十分でしょう。