今年春の展示会シーズンが、ようやく一段落しました。あなたの会社で展示会の成果はいかがだったでしょう?期待を上回る結果を得られたでしょうか?

 筆者は昨年、ITproマーケティングで「間違いだらけの展示会マーケティング」という記事を連載しました。これらの記事は今も評価をいただいているようで、連載終了から時間がたっているにもかかわらず、春の展示会シーズンに再びランキング上位に入っていました。

  1. 1ブース、1コマ、1日で平均200~250枚の名刺獲得
  2. せっかくだから症候群から抜け出し、1ブース1コンセプトでの出展
  3. 会社名や商品名ではなく、コンセプト訴求
  4. ノベルティではなく小冊子
  5. コンパニオンではなく当日の運営
  6. 商談件数ではなく名刺獲得数

 その連載で筆者は、従来の常識とは異なる、展示会に関わる運営の基本をいくつかお伝えしてきました。ただ展示会に慣れている方の中には、この内容が「非常識」だと感じた方もいたのではないでしょうか。

 そこで今回は連載のスペシャル版として、この春に筆者が経験した中から、展示会を成功させる考え方を解説することにします。非常識に見えることの裏にある理由を理解していただけるかと思います。

昨年対比10倍の名刺獲得!その理由とは

 筆者は今年もいくつかの展示会を視察しました。気が付いたのはノベルティではなく小冊子を配布する企業様が明らかに増えていたことです。

 展示ブースもイメージ訴求ではなく、効果訴求をしている企業様が目に付くようになってきました。昨年の連載がその流れを作った訳ではありませんが、「展示会の常識」が少しずつ変わってきていることを感じました。

 ただ、相変わらず社名だけを連呼しているブースや大きな掛け声だけの体育会系勧誘、お通夜かと見間違うほど静かな裏通り――といった以前と変わらない風景もありました。こうした状況を見ると、展示会ではまだ成果を上げられる余地がたくさん残っていると確信しました。

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