エンカレッジ・テクノロジの「ESS FileGate」と「ESS FileGate Plus」は、セキュリティ上の目的から2つに分離して運用しているネットワーク同士の間で安全にファイルを受け渡すための仲介サーバーソフトである。インターネットアクセス用のLANから基幹システム接続用のLANに対して、安全にファイルを受け渡せるようになる。仮想アプライアンスとして提供し、2つのネットワークをブリッジするPC上で運用する。

インターネットアクセス用のネットワークから業務用のネットワークに対して安全にファイルを受け渡すための仲介サーバーとして機能する。標準ではファイルを画像化するという方法で無害化する。文書ファイルに含まれるマクロを除去して無害化するやり方もできる
インターネットアクセス用のネットワークから業務用のネットワークに対して安全にファイルを受け渡すための仲介サーバーとして機能する。標準ではファイルを画像化するという方法で無害化する。文書ファイルに含まれるマクロを除去して無害化するやり方もできる
(出所:エンカレッジ・テクノロジ)
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 提供する機能によって、ファイルの画像化による無害化機能を備えた標準版のESS FileGateと、画像化による無害化機能に加えてマクロ除去による無害化機能を利用できる上位版のESS FileGate Plusを用意している。

 標準機能では、文書ファイルを画像化するという手法によって無害化する。文書ファイルを画像に変換してしまうので、文書ファイルにマルウエアへの感染を引き起こすかも知れない不正なコードが含まれていても問題が起こらない。

 画像化による無害化では、ESS FileGateはネットワークプリンタに見える。文書ファイルを印刷することで、印刷画像としてESS FileGateに保存する。印刷して保存した画像は、Webブラウザーを介してPDF形式でダウンロードできる。

 マルウエア対策によるファイル持ち込み機能もオプションで用意した。トレンドマイクロのマルウエア対策ソフト「Trend Micro Deep Security」と連携することで、インターネットアクセス用LANからファイルを持ち込む際にマルウエア検査を実行する。ファイルを持ち込む際には、Webブラウザーを介してESS FileGateにアップロードする。

 上位版のESS FileGate Plusでは、画像化せずに文書ファイルのまま受け渡すための機能として、ファイルに含まれるマクロを除去する無害化方法を備える。Office文書(Word/Excel/PowerPoint)からマクロを除去するほか、PDF文書からActionScript、JavaScript、Flashの要素を除去する。

ESS FileGateとESS FileGate Plusの概要
用途と機能セキュリティ上の目的から2つに分離して運用しているネットワーク同士の間で安全にファイルを受け渡すための仲介サーバーソフト
目的インターネットアクセス用のLANから基幹システム接続用のLANに対して、安全にファイルを受け渡す
提供形態仮想アプライアンス
無害化機能■画像化による無害化。文書ファイルを画像化するという手法によって無害化する。文書ファイルを画像に変換してしまうので、文書ファイルにマルウエアへの感染を引き起こすかも知れない不正なコードが含まれていても問題が起こらない
■マルウエア対策による無害化。オプションでトレンドマイクロのセキュリティソフト「Trend Micro Deep Security」と連携し、アップロードによって持ち込んだファイルにマルウエアが含まれているかどうかを検査する
■マクロ除去による無害化。Office文書ファイルとPDFファイルに含まれるマクロやスクリプトを除去する。不正なコードが含まれていてもコードを除去してしまえる
エディションESS FileGateESS FileGate Plus
利用できる無害化機能画像化、マルウエア対策画像化、マルウエア対策、マクロ除去
一般企業向けの
価格(税別)
1サーバーあたり年額38万円1サーバーあたり年額42万円
発表日2018年11月27日(上位版のESS FileGate Plus)
提供開始日2018年12月上旬(上位版のESS FileGate Plus)