NTT東日本の「工場向けIoTパッケージ」は、人手が足りない中小規模の工場を対象に、生産現場を見える化するために必要なIoT製品群をパッケージ化し、運用サポート付きで提供するもの。作業工程を見直して生産性を高める、といった使い方ができる。

工場向けIoTパッケージの概要
工場向けIoTパッケージの概要
(出所:NTT東日本)
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 パッケージに含まれるIoT製品群は、IoTデバイス(センサー装置、ネットワークカメラ)、IoTゲートウエイとなる無線LANアクセスポイント、データを見える化するためのIoTクラウド、などである。これに運用支援サービスとIoT向けのセキュリティ機能を付けて提供する。センサー装置はパトライトの「AirGRID」を使う。

 運用支援サービスで、パッケージの導入から運用までを一貫して支援する。センサー装置とネットワークカメラの初期設定、利用方法に関する問い合わせへの対応、運用中の設定変更、トラブル時の対応などをNTT東日本に任せられる。NTT東日本はまた、クラウド上のデータを可視化したレポートも提供する。

 工場向けIoTパッケージによって、これまで正確に把握できていなかった機械の稼働データを蓄積できる。アラートによって異常停止を早期に発見したり、異常停止時にネットワークカメラで現場状況や社員の動きを映像で記録する、といった運用ができるようになる。

 例えば、機械の信号灯の状態を外部から監視するセンサー装置によって、稼働時間、異常停止時間、生産数などを自動収集することも可能だ。これまで手書きの日報で記録していた情報を、より正確な稼働データとして蓄積・活用できる。

 機械が異常停止した際には、アラートを通知するとともに、ネットワークカメラで録画した前後5分間の映像を確認できる。これまで目視でしか気付けなかった短時間の停止なども把握でき、タイムリーに対応できるようになる。さらにカメラ映像を使って、異常の原因を分析したり、ベテラン作業員のスキルを映像で継承したりすることもできる。

工場向けIoTパッケージの概要
用途と機能人手が足りない中小規模の工場に向けて、生産現場を見える化するために必要なIoT製品群をパッケージ化し、運用サポート付きで提供する
IoT製品群IoTデバイス(センサー装置、ネットワークカメラ)、IoTゲートウエイとなる無線LANアクセスポイント、データを見える化するためのIoTクラウド、などをセットにした
センサー装置パトライトの「AirGRID」
運用サポートパッケージの導入から運用までを一貫して支援する。センサー装置とネットワークカメラの初期設定、利用方法に関する問い合わせ対応、運用中の設定変更、トラブル時の対応などをNTT東日本に任せられる
レポートNTT東日本がクラウド上のデータを可視化したレポートを提供する
導入効果これまで正確に把握できていなかった生産設備の稼働データを蓄積できる。アラートの通知によって異常停止を早期に発見したり、異常停止時にネットワークカメラで現場の状況や社員の動きを記録して原因を分析したりできる
価格(税別)センサー装置一式、ネットワークカメラ1台の場合、初期費用が132万円、月額利用料が2万9900円
発表日2018年11月14日
提供開始日2018年11月21日