Skeedの「SkeedWebGo」は、遠距離でもサイズの大きなファイルを高速に転送することを追求した、Web型のファイル転送サーバーソフト。ファイル転送プロトコルのベース部分にはHTTPを使う。JavaScriptが動作するWebブラウザー(Chromeを推奨)さえあれば、Webサーバーとの間で高速にファイルを転送できる。

SkeedWebGoの概要。JavaScriptが動作するWebブラウザーさえあればSkeedWebGoサーバー(Webサーバーとして動作)との間で高速にファイルを転送できる
SkeedWebGoの概要。JavaScriptが動作するWebブラウザーさえあればSkeedWebGoサーバー(Webサーバーとして動作)との間で高速にファイルを転送できる
(出所:Skeed)
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 Skeedによる検証では、東京都内のファイル転送で、HTTPで転送に失敗したサイズ28GバイトのファイルをSkeedWebGoでは272.05秒(843.11Mビット/秒)で転送した。サイズ1Gバイトのファイルは79.4秒(103.1Mビット/秒)から10.8秒(759.0Mビット/秒)に短縮した。東京と米国オレゴン州では、容量512Mバイトのファイルを470.5秒(8.7Mビット/秒)から35.5秒(115.4Mビット/秒)に短縮した。

 Skeedは従来、送達確認(ACK)のないUDPベースの独自のファイル転送ソフトを提供してきた。ただし、独自プロトコルであるため、ファイルを送受信するためには、専用のクライアントソフトやJavaプログラムを動かす必要があった。これに対してSkeedWebGoは、Webブラウザーの基本機能(HTTP通信機能やJavaScript実行エンジン)だけで利用できる。

 SkeedWebGoはJavaアプリケーションであり、WebブラウザーとHTTPで通信するWebサーバーとして動作する。SkeedWebGoのクライアント機能は、Webブラウザー上で動作するJavaScriptとして実装した。利用にあたっては、JavaScriptをWebサイトのページに埋め込んで利用する。運用時は、既存のWebサイトやSkeedWebGoサーバーの前段にリバースプロキシを設置し、アクセスを振り分けて使う。

 HTTPベースで高速にファイルを転送できる詳細な仕組みは非公開。帯域制御によって空き帯域を有効に活用するとしている。

SkeedWebGoの概要
用途と機能遠距離でもサイズの大きなファイルを高速に転送できることを追求した、Web型のファイル転送サーバーソフト
ファイル転送
プロトコル
ファイル転送プロトコルのベース部分にはHTTPを使う。JavaScriptが動作するWebブラウザー(Chromeを推奨)さえあれば、Webサーバーとの間で高速にファイルを転送できる
提供形態Javaアプリケーション。WebブラウザーとHTTPで通信するWebサーバーとして動作する。SkeedWebGoのクライアント機能は、Webブラウザー上で動作するJavaScriptとして実装した
使い方JavaScriptをWebサイトのページに埋め込んで利用する。運用時は、既存のWebサイトやSkeedWebGoサーバーの前段にリバースプロキシを設置し、アクセスを振り分けて使う
東京-東京の
転送
サイズHTTPSkeedWebGo
512Mバイト40.1秒(102.2Mビット/秒)6.4秒(637.7Mビット/秒)
1Gバイト79.4秒(103.1Mビット/秒)10.8秒(759.0Mビット/秒)
28Gバイト転送に失敗272.05秒(843.11Mビット/秒)
東京-米国
オレゴン州の
転送
サイズHTTPSkeedWebGo
512Mバイト470.5秒(8.7Mビット/秒)35.5秒(115.4Mビット/秒)
1Gバイト転送に失敗65.1秒(125.9Mビット/秒)
価格オープン
発表日2018年10月31日
提供開始日2018年10月31日