野村総合研究所(NRI)の「Senju Family 2014」は、互いに連携する三つのソフトで構成する統合運用管理ソフト製品である。(1)「Senju Service Manager」(Senju/SM)はITIL準拠のサービスデスク業務ソフト、(2)「Senju Operation Conductor」(Senju/OC)はシステム運用を自動化するソフト、(3)「Senju Enterprise Navigator」(Senju/EN)は複数の運用管理ソフトの情報を収集してこれを処理するソフトである。
現行版では、三つのソフトがそれぞれ受け持つ、(1)「プロセス管理」(Senju/SM)、(2)「作業自動化」(Senju/OC)、(3)「稼働統計分析」(Senju/EN)、---の機能を強化して、運用管理サービスのセルフサービス化を進めた。
具体的には、(1)入力データのバリデーションチェックなどにより、処理の自動化を可能にした。(2)作業環境の確認機能やテンプレートの拡張によって、これまで人の判断を必要としていた複雑な作業を自動化できるようにした。(3)システム稼働状況の過去から現在までの動向を、運用部門に問い合わせることなくリアルタイムに把握できるようにした。
対応すべきアラートだけを抽出、対応方法も提示する
現行版ではまた、Senju/ENの拡張機能として、NRIの運用ノウハウを実装した障害対応ナビゲーション機能「Emergency Support Provider」(ESP)を追加した。Senju/EN ESPにより、障害対応を自動化/省力化できる。
Senju/EN ESPは、複数の運用監視ツールが出力したメッセージを収集して集約し、これらを不要なメッセージ、自動対応できるメッセージ、担当者にエスカレーションするメッセージなどに切り分ける。これにより、人による対応が必要なメッセージだけを抽出し、運用業務を省力化する。
この上で、人による対応が必要なメッセージについては、過去の対応履歴をもとに、適切と考えられる対応方法を運用担当者に表示する。従来は紙ベースで管理していた障害対応手順書をシステム化しているため、担当者は画面の指示に従って作業を行うことができる。
用途と機能 | 統合運用管理ソフト | ||
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提供形態 | ソフトウエア | ||
製品名 | Senju/SM | Senju/OC | Senju/EN |
概要 | サービスデスク業務ソフト | システム運用を自動化する | 複数の運用管理データを収集して統合管理する |
価格(税別) | 380万円から(SaaS版は月額15万円から) | 50万円から | 30万円から |
発表日 | 2014年9月9日 | ||
出荷日 | 2014年9月9日 |