キヤノンITソリューションズの「EDI-Master B2B Gateway」は、EDI(電子データ交換)ソフトである。特徴は、全銀EDIシステム(ZEDI)を使えるようにするソフト「EDI-Master B2B Gateway ZEDI連携オプション」をオプションで用意していること。ZEDIを使うと、売掛金を入金額と突き合わせる入金消込処理を効率化できる。
全銀EDIシステム(ZEDI)は、XML文書を用いて企業間で送金処理を行えるようにするEDI規格である。XML文書に商流情報を付加して送信できるため、電文を受け取った企業は、売掛金の消込作業を効率化できる。
その背景には、振込の入金通知には、「いつ、どの企業から、いくら振り込まれたか」だけが記載してあり、通知だけではどの注文分が該当するのかが分からない、という状況がある。
ZEDIを使うためには、(1)XML電文を作成・変換する機能、(2)XML電文の送受信に使うEDIプロトコル(JX手順)、(3)企業を認証するためのクライアント証明書を取得・更新する機能、が必要になる。
キヤノンITソリューションズは、EDIソフトとして「EDI-Master B2B Gateway」と「JX手順(クライアント側)オプション」を提供している。これに「ZEDI連携オプション」を加えることで、ZEDIを使うための上記の3要素がそろう。
ZEDIの仕組みを使った小売企業の実証実験「流通BMSによる決済情報と商流情報の連携の検討について」(2014共同実証、流通システム開発センター)では、入金消込処理の業務時間を約6割削減できたとしている。
EDI-Master B2B Gatewayの概要
用途と機能 | EDI(電子データ交換)ソフト |
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最大の特徴 | オプション機能により、全銀EDIシステム(ZEDI)を使える |
ZEDIの メリット | 売掛金を入金額と突き合わせる入金消込処理を効率化できる |
価格 (税別) | ■EDI-Master B2B Gatewayは、Windows版が40万円から、Linuxが100万円から ■JX手順(クライアント側)オプションは、Windows版が4回線までで10万円、5回線以上で25万円。Linux版が50万円 ZEDI連携オプションは、Windows版が4回線までで50万円、5回線以上で100万円。Linux版が150万円 |
発表日 | 2019年6月11日(ZEDI連携オプション) |
提供開始日 | 2019年6月11日(ZEDI連携オプション) |