戸田建設と村田製作所が共同開発した「作業者安全モニタリングシステム」は、ヘルメットに取り付けたIoTセンサーで建設作業者の安全を監視するシステム製品である。作業者の生体情報と作業環境をIoTセンサーでリアルタイムに監視・収集することによって、作業者の熱ストレスを把握する。
作業者の熱ストレスは、脈拍、活動量、温度、湿度などを計測し、これらのデータから総合的に判断する。計測した数値をクラウド上で解析し、作業者が危険な状態の前段階であると判断した場合はアラートを送信する。これにより、現場監督者が作業者の健康状況を適切に管理できる。
システムは、(1)ヘルメットに装着するIoTセンサーデバイス、(2)センサーデバイスのデータを受信・集約してクラウドに送信するゲートウエイ、(3)データを蓄積して解析するクラウドサービス、で構成する。
(1)のセンサーデバイスは、既存のヘルメット(ミドリ安全製を推奨)の内バンドに装着する生体情報測定部と、ヘルメット後部に装着する外部環境情報測定部(バッテリーを内蔵)で構成する。
生体情報測定部では、脈拍と活動量(加速度)を計測する。外部環境情報測定部では、温度と湿度を測定する。測定したデータは、免許を必要としない特定小電力無線(920MHz帯を使用)を利用してゲートウエイに送信する。
ヘルメットの装着性に気を配ったとしている。戸田建設の施工現場において実証し、ヘルメット内部に取り付ける生体情報測定部の位置や大きさを最適化した。さらに、突起物の多い建設現場でぶつかりにくいように、外部環境情報測定部の小型化などの改良を重ねた。
導入を検討する企業に対しては、村田製作所のスタッフが現地に赴く。トライアル導入セット(稼働テスト用として準備)を用いて、建築物の構造・高さを確認し、電波環境を測定し、導入費用を見積もる。
用途と機能 | ヘルメットに取り付けたIoTセンサーで建設作業者の安全を監視するシステム製品。作業者の生体情報と作業環境をIoTセンサーでリアルタイムに監視・収集することによって、作業者の熱ストレスを把握する |
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熱ストレスの測定方法 | 脈拍、活動量、温度、湿度などを計測し、これらのデータから熱ストレスを総合的に判断する。計測した数値をクラウド上で解析し、作業者が危険な状態の前段階であると判断した場合はアラートを送信する。これにより、現場監督者が作業者の健康状況を適切に管理できる |
システム構成 | ヘルメットに装着するIoTセンサーデバイス センサーデバイスのデータを受信・集約してクラウドに送信するゲートウエイ データを蓄積して解析するクラウドサービス |
センサー デバイス | 既存のヘルメット(ミドリ安全製を推奨)の内バンドに装着する生体情報測定部と、ヘルメット後部に装着する外部環境情報測定部(バッテリーを内蔵)で構成する。生体情報測定部では、脈拍と活動量(加速度)を計測する。外部環境情報測定部では、温度と湿度を測定する |
データ送信 | センサーで測定したデータは、免許を必要としない特定小電力無線(920MHz帯を使用)を利用して、ゲートウエイに送信する |
ヘルメットの装着性 | 戸田建設の施工現場において実証し、ヘルメット内部に取り付ける生体情報測定部の位置や大きさを最適化した。さらに、突起物の多い建設現場でぶつかりにくいように、外部環境情報測定部の小型化などの改良を重ねた |
価格 | 個別見積もり。センサーデバイスを含めたハードウエア費用と、クラウドサービスの利用料で構成する |
発表日 | 2019年6月3日 |
提供開始日 | 2019年6月3日 |