システムインテグレータの「SI Object Browser Designer 19」(OBDZ 19)は、ソフト開発における設計書(基本設計書/詳細設計書)の作成を支援するクラウドサービス。ソフト設計書に必要な情報をデータベースで統合管理した上で、各種形式でデータを加工して提供する。これまでExcelやWordを使って手動で記述していた設計書の作成を効率化する。

WebブラウザからOBDZ 19を利用している画面
WebブラウザからOBDZ 19を利用している画面
(出所:システムインテグレータ)
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 設計書の作成を効率化する。例えば、画面レイアウトを作成すると、項目一覧表を自動で生成する。さらに、イベントやロジック情報を入力すると、I/O関連図を自動で生成する。テスト仕様書も自動で生成できる。また、同一の設計データを同時に編集してしまわないように、排他制御機能や自動バージョン管理機能を備えている。いつ誰が何を変更したのかが分かる。

 基本設計書/詳細設計書に必要なレポート様式を一式用意している。企業に合わせてレポートのデザインや出力項目をカスタマイズしたオリジナルレポートも追加できる。作成した設計情報やレポートの様式などの情報は、テンプレートとして登録できるので、部門や対象アプリケーションに応じたノウハウを蓄積できる。

 オプションで、AIを利用した画像認識サービス「AISIA Design Recognition」(AISIA-DR)を用意している。作成済のソフトウエア画面から、テキストボックスやボタンなどの部品の種類および文字情報などを解析し、設計データを自動生成するサービスである。OBDZ 19と組み合わせることで、画面から設計情報をリバースできる。

 なお、設計の工程は一般に、(1)設計、(2)設計書の作成、(3)レビュー(査読)、(4)修正、というプロセスを繰り返す。システムインテグレータによれば、設計工程にかかるコストは、プロジェクト全体の30~40%を占める。計算上、1億円の案件で設計工程が全工程の40%を占める場合、設計の生産性が30%向上すると1200万円のコスト削減効果がある。

 年額制のクラウドサービスとして提供する。ソフト開発プロジェクトの状況に応じて、柔軟に契約ユーザー数を増減できるメリットがある。また、クラウドサービスであるため、作業者が分散する大規模なプロジェクトにおいても、重要書類である設計書をクラウド上で集中管理できる。

SI Object Browser Designer 19の概要
用途と機能ソフト開発における設計書(基本設計書/詳細設計書)の作成を支援するクラウドサービス。ソフト設計書に必要な情報をデータベースで統合管理した上で、各種の形式でデータを加工して提供する。これまでExcelやWordを使って手動で記述していた設計書の作成を効率化する
設計書作成
支援の例
画面レイアウトを作成すると、項目一覧表を自動で生成する。さらに、イベントやロジック情報を入力すると、I/O関連図を自動で生成する。テスト仕様書も自動で生成できる
バージョン
管理
同一の設計データを同時に編集してしまわないように、排他制御機能や自動バージョン管理機能を備えている。いつ誰が何を変更したのかが分かる
レポート様式基本設計書/詳細設計書に必要なレポート様式を一式用意している。企業に合わせてレポートのデザインや出力項目をカスタマイズしたオリジナルレポートも追加できる
テンプレート登録作成した設計情報やレポートの様式などの情報は、テンプレートとして登録できる。部門や対象アプリケーションに応じたノウハウを蓄積できる
AI画像認識オプションで、AIを利用した画像認識サービス「AISIA Design Recognition」(AISIA-DR)を用意している。作成済のソフトウエア画面から、テキストボックスやボタンなどの部品の種類および文字情報などを解析し、設計データを自動生成する。OBDZ 19と組み合わせることで、画面から設計情報をリバースできる
価格(税別)年額28万8000円(5クライアントライセンス)から
発表日2019年5月7日
提供開始日2019年6月14日