インターネットイニシアティブの「IIJセキュアMXサービス」は、クラウド型のメールセキュリティサービスである。企業のメールの出入り口となるメール中継サーバー(MXホスト)を、クラウド型で提供する。特徴は、ウイルス対策や迷惑メール対策といった、受信メールを介したセキュリティ上の脅威に対策する機能に注力していることである。

DMARCレポートを可視化した統計画面のイメージ
DMARCレポートを可視化した統計画面のイメージ
(出所:インターネットイニシアティブ)
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 2019年3月3日から、セキュアMXの標準サービスとして、送信ドメイン認証の判定結果レポートを集計して可視化する「DMARCレポート統計機能」を利用できるようになった。IIJセキュアMXサービスがユーザーに代わってDMARCレポートを受信し、リアルタイムに集計する。ユーザーは、集計結果をポータルで確認できる。

 DMARCとは、成りすましメールへの対策技術である。送信ドメイン認証(SPFとDKIM)の認証に失敗した受信メールに対するアクセス制御のポリシーを、メール送信者(成りすまされた企業)が宣言できる。認証結果をDMARCレポートとしてメール送信者(成りすまされた企業)に伝えて情報を共有する仕組みもある。

 ただし、DMARCレポートはXML形式のデータであるため、そのままでは読み解きにくい。さらに、レポートを送信するタイミングや形式は、必ずしも一致していない。こうした背景から、DMARCレポートをユーザーに代わって受信して分かりやすく可視化するサービスが登場している。

 IIJセキュアMXサービスでも、DMARCレポートを可視化する機能を標準で提供する。ユーザーは、自社ドメインを詐称した成りすましメールがどれだけ送られているか、正しく送信しているはずのメールが送信ドメイン認証に失敗していないか、などを確認できる。

IIJセキュアMXサービスの概要
用途と機能クラウド型のメールセキュリティサービス。企業のメールの出入り口となるメール中継サーバー(MXホスト)を、クラウド型で提供する
特徴ウイルス対策や迷惑メール対策といった、受信メールを介したセキュリティ上の脅威に対策する機能に注力していること。直近では、DMARCレポートの可視化機能を備えた
DMARC
レポート
統計機能
IIJセキュアMXサービスがユーザーに代わってDMARCレポートを受信し、リアルタイムに集計する。ユーザーは、集計結果をポータルで確認できる。自社ドメインを詐称した成りすましメールがどれだけ送られているか、正しく送信しているはずのメールが送信ドメイン認証に失敗していないか、などをポータル上で確認できる
価格
(税別)
利用規模や追加するオプション機能によって変わる。1アカウントあたりの平均単価は、月額200円~300円
発表日2019年2月27日(DMARCレポート統計機能)
提供開始日2019年3月3日(DMARCレポート統計機能)