Arcserve Japanの「Arcserve Unified Data Protection v6」(Arcserve UDP v6)は、中小規模の企業情報システムに向いた多機能型のイメージバックアップソフトである。OSを含めてシステムイメージを丸ごとブロックレベルでバックアップする。前回からの差分だけを転送する増分バックアップ機能や、バックアップ対象サーバー側でのデータ重複排除など、バックアップ時間を短縮する機能に注力している。
ソフトウエアは、バックアップ対象機(Windows、Linux)に導入するエージェント、スケジュールを管理する管理コンソール、バックアップイメージを格納する復旧ポイントサーバーで構成する。仮想環境(VMware vSphere、Hyper-V)については、個々の仮想マシンをエージェントレスでバックアップできる。
現行版では、ジョブ管理ソフトや運用管理スクリプトから条件に合わせてバックアップ処理を実行できるように、コマンドラインプログラムを提供した。コマンドはWindowsのPowerShell環境で利用できる。コマンドが管理コンソールを遠隔で制御する形になる。従来は、あらかじめ定義しておいたスケジュールに合わせてバックアップを実行するか、手動でバックアップを実行するしかなかった。なお、別途契約を交わすことでWeb APIによる遠隔制御も可能としている。
現行版ではまた、災害時などに仮想マシンからイメージファイルを直接起動できるようにした。バックアップ済みのイメージファイルさえあれば、あらかじめ予備のサーバー環境を構築しておくことなく、復旧対象のサーバー(イメージファイル)と復旧先の仮想環境を設定するだけで、仮想マシンを使ってサーバーを復旧する。仮想/物理やWindows/Linuxを問わず復旧できる。
現行版ではさらに、Linuxサーバー向けの機能を強化し、Windowsや仮想マシンの場合と同様にバックアップイメージを復旧ポイントサーバーに格納できるようにした。これにより、データの重複排除や増分バックアップ、バックアップデータのレプリケーションといった機能群をLinuxサーバーでも利用できるようになった。
用途と機能 | 中小規模の企業情報システムに向いた多機能型のイメージバックアップソフト |
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特徴 | OSを含めたシステムイメージを丸ごとバックアップする。前回からの差分だけを転送する増分バックアップ機能や、バックアップ対象サーバー側でのデータ重複排除など、バックアップ時間を短縮する機能に注力している |
ソフトウエア構成 | エージェント(バックアップ対象機に導入) 管理コンソール(スケジュールを管理する) 復旧ポイントサーバー(バックアップイメージを格納する) |
エージェントの稼働OS | Windows、Linux |
仮想化への対応 | 仮想環境(VMware vSphere、Hyper-V)については、個々の仮想マシンをエージェントレスでバックアップできる |
価格(税別) | バックアップ対象の台数や規模に応じて変わり、物理サーバー1台当たり8万円から、または1CPUソケット当たり8万円から |
発表日 | 2016年2月3日 |
出荷日 | 2016年3月3日 |