セコムの「セサモFF」(Face Finderの略)は、カメラ映像から個人の顔を認識・検知するシステムである。建物への出入りの管理だけでなく、幅広い用途で目視確認の代わりとして利用できる。システム構成として、グローリーと共同で開発した顔検知ソフト、カメラ、パソコン、ディスプレイなどを含む。

検知対象者を検知した際は、ディスプレイ上で通知する。警告灯(パトランプ)による通知やメール通知もできる
検知対象者を検知した際は、ディスプレイ上で通知する。警告灯(パトランプ)による通知やメール通知もできる
(出所:セコム)
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 用途の例として、商業店舗や金融機関では、重要な顧客が来店したことを社員に通知する「VIP来訪報知」の使い方ができる。病院や介護施設では、患者や施設利用者が建物から出ようとした際にスタッフに通知する「無断離院・離設報知」の使い方ができる。こうした使い方によって、社員やスタッフの業務上の負担を軽減できる。

 あらかじめ登録しておいた顔画像から、100カ所の特徴点を抽出して照合し、判定する。顔の上下左右の斜め方向からでも検知できるとしている。運用時に、検知した顔を追加で登録したり、誤認識だったことを登録したりすることで、認識の精度を高められる。登録できる顔画像は最大で2万件。1人の検知対象者に複数の顔画像を登録できる。

 対象者を検知した際は、ディスプレイ上に画像を表示し、顔認証パソコンのブザー鳴動で通知する。対象者ごとに表示色(赤、青、黄、緑)を設定できる。メールによる通知や警告灯(パトランプ)による通知もできる。接点出力ユニットを組み合わせれば、検知時にオートドアの開閉を無効にするといった運用も可能。

 撮影した動画(約10日分)は、顔認証パソコンに保管する。日時やカメラを指定して動画を再生したり、撮影したカメラ画像から切り出した人の顔(検出画像)を来訪リストとして表示する使い方もできる。検知した顔画像だけを履歴として表示することもできる(5000件まで保存可能)。

セサモFFの概要
用途と機能カメラ映像から個人の顔を認識・検知できるシステム。建物への出入りの管理だけでなく、幅広い用途で目視確認の代わりとして利用できる
システム構成グローリーと共同で開発した顔検知ソフト、カメラ、パソコン、ディスプレイなど
用途の例■商業店舗や金融機関では、重要な顧客が来店したことを社員に通知する「VIP来訪報知」の使い方ができる
■病院や介護施設では、患者や施設利用者が建物から出ようとした際にスタッフに通知する「無断離院・離設報知」の使い方ができる
顔検知の方法あらかじめ登録しておいた顔画像から、100カ所の特徴点を抽出して照合し、判定する。顔の上下左右の斜め方向からでも検知できる
登録できる顔画像最大で2万件。1人の検知対象者に複数の顔画像を登録できる
検知時の動作ディスプレイ上に画像を表示し、顔認証パソコンのブザー鳴動で通知する。対象者ごとに表示色(赤、青、黄、緑)を設定できる。メールによる通知や警告灯(パトランプ)による通知もできる。接点出力ユニットを組み合わせれば、検知時にオートドアの開閉を無効にするといった運用もできる
価格(税別)215万円(顔検知ソフト、顔認証用カメラ2台、顔認証パソコン、ディスプレイなどを含む)。メール用通信環境整備、カメラ設置工事、LAN工事は別途必要
発表日2018年12月27日
提供開始日2018年12月27日