データ・アプリケーションの「ACMS Apex」は、流通業の受発注データを業界標準手順でやり取りするためのEDI(電子データ交換)ソフトである。全銀協手順などのレガシーEDIプロトコルに加え、ebXML MS、EDIINT AS2、JX手順などのインターネットEDIプロトコルを利用できる。社内システムとの連携(EAI)機能も備える。

XML形式の電文を使えば、取引を特定するために必要な情報を、振込データに盛り込める
XML形式の電文を使えば、取引を特定するために必要な情報を、振込データに盛り込める
(出所:データ・アプリケーション)
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 ACMS Apexの現行版では、XML電文を用いて企業間の送金を電子化する仕組みで、2018年12月25日に稼働を開始した「全銀EDIシステム」(ZEDI)を利用できる。ZEDIを使うために必要な機能として、XML電文の作成・変換機能、通信プロトコルのJX手順、企業認証用のクライアント証明書の取得・更新機能、などを搭載している。

 ZEDIの背景には、振込入金通知には「いつ、どの企業から、いくら振り込まれたか」しか記載されていない、という状況がある。1回の振り込みの内訳として、どの注文分が含まれているかは、別途確認しなければ分からない。振込データに取引明細情報を20桁の番号で付加する仕組みもあったが。20桁では取引の特定に必要な情報を盛り込むことが難しく、機能していなかった。

 ACMS Apexの現行版ではさらに、基幹システムなどとデータ連携するための機能として、IBM MQアダプタも搭載している。IBM MQを用いたアプリケーションとの間で、非同期でメッセージをやり取りできる。

ACMS Apexの概要
用途と機能流通業の受発注データを業界標準手順でやり取りするためのEDI(電子データ交換)ソフト
EDIプロトコルレガシーEDIプロトコル(JCA手順、全銀協手順、全銀TCP/IP手順など)、インターネットEDIプロトコル(ebXML MS 2.0、ebXML MS 3.0、EDIINT AS2、JX手順、SFTP、HTTPS、全銀TCP/IP手順(広域IP網)など)
EAI機能社内システムとの連携(EAI)機能も備える
全銀EDIシステム対応XML電文を用いて企業間の送金を電子化する仕組みで、2018年12月25日に稼働を開始した、全銀EDIシステム(ZEDI)を利用できる
ZEDIのための機能ZEDIを使うために必要な機能として、XML電文の作成・変換機能、通信プロトコルのJX手順、企業認証用のクライアント証明書の取得・更新機能、などを搭載している
MQ機能基幹システムなどとデータ連携するための機能として、IBM MQアダプタも搭載している。IBM MQを用いたアプリケーションとの間で、非同期でメッセージをやり取りできる
管理用データベースOracle Database 12.1/12.2
SQL Server 2014 SP2/2016/2017
PostgreSQL 9.4/9.5/9.6
MySQL 5.7
Amazon RDS for Oracle
Amazon RDS for MySQL
価格(税別)60万円から
発表日2018年12月25日(全銀EDIシステム対応)
提供開始日2018年12月28日(全銀EDIシステム対応)