サイバーソリューションズの「CyberMail-ST」は、メールを無害化する機能を備えたメール中継サーバーソフトである。マルウエアや不正プログラムがメールを介して社内に入ってこないようにする。

VOTIRO連携オプションの概要。CyberMail-STでメールを中継する際に、添付ファイルをSDSに渡して無害化し、無害化済みのファイルを再添付して中継する
VOTIRO連携オプションの概要。CyberMail-STでメールを中継する際に、添付ファイルをSDSに渡して無害化し、無害化済みのファイルを再添付して中継する
(出所:サイバーソリューションズ)
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 インターネットから受け取ったメールを、添付ファイルや危険なURLリンクを外してから、社内LAN上のメールサーバーに転送する。メールの原本は、CyberMail-STが備えるWebメール機能を使って参照できる。

 添付ファイルを削除しつつ、添付ファイルの中身が分かるようにする工夫も備える。オフィス文書などの添付ファイルからテキスト情報を抽出し、これをメール本文の末尾に貼り付ける機能や、添付ファイルを画像イメージに変換して再添付する機能を備える。

 オプションの「VOTIRO連携オプション」を使うと、イスラエルのVOTIROが開発したファイル無害化ソフト「Secure Data Sanitization」(SDS)と連携し、添付ファイルを取り去ることなく添付ファイルに含まれる不正なコードを無害化できる。ユーザーは、添付ファイルを取り去るという処理負荷の軽い無害化手法と、ファイル無害化という手法を選べる。

 SDSとの連携イメージはこうだ。CyberMail-STは、メールに添付ファイルが含まれていた場合、これをSDSにWeb API経由で渡す。SDSは、受け取った添付ファイルを無害化した上でCyberMail-STに返す。CyberMail-STは、無害化済みの添付ファイルを再添付して社内LANに中継する。

 SDSは、Word形式やExcel形式といったファイル形式を判断し、これらを構成する上で必要のないデータをバイナリー目線で削除するソフトである。結果として、これらのファイルから不正なマクロやコードを除外できる。文書ファイルに埋め込まれている画像やオブジェクトも再帰的に無害化する。

CyberMail-STの概要
用途と機能メールを無害化する機能を備えたメール中継サーバーソフト
メール無害化の基本機能インターネットから受け取ったメールを、添付ファイルや危険なURLリンクを外してから、社内LAN上のメールサーバーに転送する
添付ファイルの中身が分かるようにする工夫・オフィス文書などの添付ファイルからテキスト情報を抽出し、これをメール本文の末尾に貼り付ける
・添付ファイルを画像イメージに変換して再添付する
VOTIRO連携オプションの概要イスラエルのVOTIROが開発したファイル無害化ソフト「Secure Data Sanitization」(SDS)と連携し、添付ファイルを取り去ることなく無害化する
SDSの概要Word形式やExcel形式といったファイル形式を判断し、これらを構成する上で必要のないデータを削除するソフト。結果として、これらのファイルから不正なマクロやコードを除外できる
SDSで無害化できるファイル形式オフィス文書、PDF、画像(BMP、GIF、PNG、JPGなど)、メール形式ファイル(PST、EML)、パスワードが付いていない圧縮ファイル(ZIP、TAR、RAR、GZIPなど)など
価格(税別)CyberMail-STは、100アカウントで40万円など
VOTIRO連携オプションは、30万円
発表日2017年1月5日(VOTIRO連携オプション)
出荷日2017年1月5日(VOTIRO連携オプション)