日立製作所と博報堂が実施した「ビッグデータで取り扱う生活者情報に関する意識調査」で、生活者情報の利活用に対して不安を感じる生活者が増加傾向にあるという結果が出た。

出所:日立製作所/博報堂(2014年8月4日)<br>※個人情報とそれ以外のプライバシー性のある情報を合わせて「生活者情報」と定義
出所:日立製作所/博報堂(2014年8月4日)
※個人情報とそれ以外のプライバシー性のある情報を合わせて「生活者情報」と定義
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 同調査で、企業や公的機関が生活者情報を活用することについて「活用への期待」と「リスクに対する不安」のどちらが大きいかを尋ねたところ、最も回答率が高かったのは「期待と不安が同じくらい」で29.5%だった。しかし、2013年に実施した調査で、同じくらいと回答した人は36.8%だったのに比べて、7ポイント以上減少している。

 一方、「不安が期待より大きい」「不安が期待よりやや大きい」との回答は合計で48.8%にのぼり、前回の41.5%よりも高い数字を示した。特に「不安が期待より大きい」との回答は、前回の14.6%から今回は24.3%と約10ポイントも増加した。

 同調査では、プライバシーが侵害されることに対する不安についても尋ねており、不安を覚えることが「大いにある」「少しある」との回答が全体の88.0%を占めた。

 回答者に不安を抱く理由を尋ねたところ、「目的以外で活用される恐れ」「活用に対する拒否権の欠如」「説明・公表不足」の3項目に回答が集中した。今後生活者情報の利活用を考える企業は、こうした事項に優先的に対処すべきだと、調査では提言している。

出所:日立製作所/博報堂(2014年8月4日)<br>※個人情報とそれ以外のプライバシー性のある情報を合わせて「生活者情報」と定義
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※個人情報とそれ以外のプライバシー性のある情報を合わせて「生活者情報」と定義
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