2013年度の国内情報セキュリティ市場は、前年度比4.8%増の7661億円(見込み値)だったと日本ネットワークセキュリティ協会が発表した。

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 水飲み場攻撃やリスト型攻撃による情報窃取と、それを悪用した不正な預金引き出しなど実被害を伴う犯罪が深刻化し続けている。企業がこれに対応するためにソリューションなどを導入したことで、情報セキュリティ市場は引き続き拡大した。

 分野別では、情報セキュリティツール市場が、前年度比5.3%増の4055億円と初めて4000億円を超えた。情報セキュリティサービス市場は同4.1%増の3607億円だった。ツール市場の中では、コンテンツセキュリティ対策製品が1550億円と全体の38.2%を占めている。また、成長率が高かったのは前年度比6.8%増だったシステムセキュリティ管理製品。標的型攻撃対策として内部ネットワークの監視/解析やログ管理の需要が高まったことがその要因としている。

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 情報セキュリティ市場の2014年度は、サービス市場が3729億円と前年度比3.4%増に。ツール市場は、スマートデバイス活用に向けた投資が期待されることなどから同4.8%増の4248億円となる。情報セキュリティ市場全体では、同4.1%増の7978億円規模に達する、と日本ネットワークセキュリティ協会では分析している。