IBMのWebSphere Application Serverは、一つのソフトに対してさまざまな課金体系を用意している。ハードウエア構成に合わせて柔軟に選択できるが、選び方を間違えると無駄なライセンス費を支払うことになる。

 WebSphere Application Serverは(1)物理サーバーに基づく課金、(2)VMに基づく課金、(3)ユーザー数に基づく課金――の三つを選択できる。IBM製品のディストリビューターであるネットワールド マーケティング統括部 マーケティング2部 システムソフトウェアグループ 係長の御木花子氏は「WebSphere Application Serverでは物理サーバーまたはVMに基づくライセンスを選択するケースが大半」と言う。ここでは、物理サーバーまたはVMに基づいたライセンスを購入するケースを想定しよう。

 物理サーバーに基づく課金では、コア数に依存する「PVU課金」と、CPU数に依存する「ソケット課金」がある(図7)。どちらのライセンスで購入しても、利用できる機能は変わらない。同一の物理サーバー上ならば、いくつでもWebSphere Application ServerをインストールしたVMを稼働させられる。

図7●IBM WebSphere Application Serverはソケット課金を活用する
図7●IBM WebSphere Application Serverはソケット課金を活用する
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 両者は課金体系が違うため、構成によって大きな金額の差が生じる。具体的には、4コア以上を搭載したIntel Xeonだと、ソケット課金のほうが安価になる。例えば、8コアのIntel Xeonを二つ搭載した物理サーバーの場合、PVU課金では857万5840円(ネットワールドの定価、以下同)のライセンス料であるのに対し、ソケット課金では391万円となる。

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