まず、サーバー向け商用OSのWindows Server 2012 R2のライセンスについて解説しよう。

 Windows Serverでは、サーバーライセンスとCALを別個に検討する必要がある。サーバーライセンスで注意すべき点は「適切なエディションを選択しないと無駄なコストを支払うことになる」(ソフトライセンスのコンサルティングを手掛けるSoftwareONE Japan ライセンスソリューショングループ ディレクターの上原哲哉氏)ことだ。一つのサーバーで稼働させるVMの数によって、適切な選択が変わってくる。

 Windows Serverにはいくつかのエディションがある。サーバー仮想化環境では「Standard」または「Datacenter」のいずれかのエディションを選択する。どちらを選んでも機能は同じ。異なるのは1ライセンスで稼働できるVMの数だ。Standardでは1ライセンスで同時利用できるVMの数が二つまで。これに対し、Datacenterは無制限だ。StandardでVMを三つ以上使うには、ライセンスを追加購入しなければならない。1ライセンス追加すれば、同時利用できるVMの数を二つ増やせる。VMを作成できるのは、StandardもDatacenterも同一の物理サーバー内となる。

 1ライセンス当たりの参考価格はStandardが17万円、Datacenterが119万円だ。どちらのエディションでも、1ライセンスで利用できる物理サーバーのCPU数は2CPUまで。CPU内の物理コア数はいくつでも必要なライセンス数は変わらず、VMに割り当てるコア数もライセンス数に影響しない。

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