前回、データセンターにおける遅延解消に向けた取り組みを紹介したが、今回はもう一方の課題であるネットワーク側の遅延について見ていく。

各社がネットワークを課題として認識

 ネットワークの遅延については、各関連企業が揃って懸念を示している(写真4-1)。例えばマイクロソフトは、「クラウドゲームの課題は、ブロードバンド帯域のみである」とコメント。エピックゲームスも「インターネットプロバイダーがユーザーに対して、安くて、高速なインターネットアクセスを提供できるかが鍵となる」と同様のコメントを寄せている。

写真4-1●ネットワーク帯域の不足を表示する画面
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 実際、ネットワーク環境が主な要因となって、経営破たんしたと見られる事例もある。クラウドゲームを手掛ける米Onliveは2012年に事業を清算。その理由がネットワーク環境だと言われている。あるアナリストは「カンザス州のカンザスシティでやっていれば、オンライブは破綻することがなかったかもしれない。なぜならば、ギガビット単位の通信速度が実現されているGoogle Fiberがあるから」とコメントしている。

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