米Appleが開発中のAR(拡張現実)用眼鏡は、早ければ年内にも発表される可能性があると複数の海外メディア(米AppleInsider米BGRなど)が現地時間2017年2月6日までに報じた。

 これは元米Microsoftテクノロジーエバンジェリストで、著名ブロガーのRobert Scoble氏がオンライン番組「This Week in Tech(TWiT)」に出演して報告したもの。

 同氏はこれに先立つ1月初旬、Appleがドイツの光学機器メーカー、Carl Zeissと提携し、ARやMR(複合現実)用の眼鏡を開発していると報告していたが、今回あらためて複数の“最高レベルの情報筋”の話として、AppleのAR開発の動向について報告した。

 それによると、Appleが開発しているとされる眼鏡型機器は、現在建設中の新社屋についての発表が行われる際、あるいはiPhoneの2017年モデルが発表される際に、同時に明らかになる可能性があるという。

 この機器は軽量な眼鏡で、体の別の部分に装着する電子機器か、iPhone内に収められる電子機器と連携する。そしてiPhoneと無線で接続し、ユーザーが見ている現実世界に重ねて、さまざまな情報を表示するという。

 AppleがこうしたAR用眼鏡のプロジェクトを進めているという報道はこれまでにもあった。例えば米Bloombergは昨年11月、Appleがすでにサプライヤーの1社に対し、試験を目的としたディスプレー部品を発注したと伝えていた(関連記事:Apple、メガネ型端末の製品化を検討か、早ければ2018年に登場との情報)。

 またAppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)はかねてAR技術の可能性について言及し、同社がこの分野に投資していることを明かしていた。Appleは昨年、AR、VR(仮想現実)研究の第一人者、Doug Bowman氏を雇い入れたとも伝えられた。同社には、これらの技術を研究する数百人規模の部署があり、そこにはこれまで買収したさまざま企業の人材がいるとも言われている。