米Yahoo!は現地時間2016年10月18日、同年第3四半期(2016年7~9月)の決算を発表した。検索広告収入が好調で利益が市場予想を上回ったが、売上高は市場予想に届かなかった。

 米国会計原則(GAAP)ベースの売上高は13億500万ドルで、前年同期から6%増加した。提携企業に支払う手数料(TAC)は前年同期の2億2300万ドルから4億4800万ドルに拡大した。TACを除いた売上高は8億5800万ドルとなり、前年同期を15%下回る。

 GAAPベースの純利益は1億6300万ドル、1株当たり純利益は0.17ドルで、いずれも前年同期から2倍以上に拡大した。特別項目を除いた非GAAPベースの場合、1株当たり純利益は0.20ドルとなる。

 アナリストらは、TACを除いた売上高を8億6200万ドル、特別項目を除いた1株当たり利益を0.14ドルと予測していた(米Re/codeの報道)。

 検索広告収入は7億300万ドル(TACは3億8400万ドル)で、前年同期と比べ36%増加した。ペイドクリックが同約22%減少した一方、クリック単価は同約9%上昇した。

 ディスプレイ広告による収入は前年同期比7%減の4億7600万ドル(TACは6300万ドル)。広告販売数は同約5%減少し、広告単価は同約1%上昇した。

 同時に発表した2016年第4四半期(2016年10~12月)の業績見通しでは、売上高を13億6000万~14億ドル、TACを4億8000万ドルと予測。2016年通年の売上高は50億6000万~51億ドル、TACは16億2000万ドルと予想している。

 Marissa Mayer最高経営責任者(CEO)は、「第3四半期の業績に満足している。引き続き当社事業の強化に取り組むことに加え、米Verizon Communicationsとの統合への準備を急いで進めている」と述べた。

 Yahoo!は、Verizonによる同社中核事業の買収に合意しているが、5億人分以上の個人情報流出が発覚し、合意が見直される可能性があると報じられている(関連記事:VerizonによるYahoo!買収計画が見直しか、大量データ流出の影響で)。

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