米Facebookは現地時間2016年10月10日、法人向けサービス「Workplace」の提供を開始した。Workplaceに登録している企業の従業員は、個人のFacebookアカウントとは別に仕事用アカウントを設定し、Facebookの機能を使って社内で安全にやりとりできる。

写真●スマートフォン上での「Workplace」の画面
写真●スマートフォン上での「Workplace」の画面
(出所:Facebook)
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 Workplaceは、「Facebook at Work」の名称で2016年1月より限定テストを実施していたサービスの正式版(関連記事:Facebook、法人向けサービス「Facebook at Work」のパイロット運用を開始)。米StarbucksやフランスDanone、オランダBooking.comなど世界で1000社以上がテストサービスに参加し、10万近いグループを作成したという。

 仕事に関するニュースや情報をニュースフィードで確認するほか、グループを作成して共同作業を進めたり、1対1あるいはグループ内でチャットしたり、最高経営責任者(CEO)のスピーチをライブ動画ストリーミングしたりできる。

 法人向け専用の機能として、分析用ダッシュボードやシングルサインオンなどを利用できるほか、米Googleの「G Suite」や米Microsoftの「Windows Azure AD」、米Okta、米OneLogin、米Ping IdentityといったID管理サービスとも統合できる。

 数週間以内に実装する「Multi-Company Groups」機能では、異なる組織間の安全な協業を実現するためのグループを作成できる。

 Workplaceの利用料は、アクティブユーザー1000人以下の場合、1人当たり月額3ドル。1001人~1万人では1人当たり月額2ドル、1万人を超えると1人当たり月額1ドルになる。非営利団体と教育機関には無料で提供する。

 Workplaceは、すでに利用者を広げている米Slack Technologiesの「Slack」、米Jive Softwareの「Jive」、米Microsoftの「Yammer」、米Salesforce.comの「Chatter」などとの競争に直面することになる。

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